口田 圭吾 教授 KUCHIDA Keigo
My Dream牛肉のおいしさ評価システムの開発
研究テーマ画像解析を利用した牛肉質の客観的評価システムの開発とその育種改良への応用
研究分野
キーワード
卒業研究として指導可能なテーマ
- 十勝若牛®の格付形質、画像解析形質および官能試験における年次推移の調査
- と畜月齢が黒毛和種、褐毛和種、交雑種およびホルスタイン種の枝肉成績に与える影響
- オーストラリア産牛肉におけるiBCSを用いた客観的肉色評価法の検討
- オーストラリアの赤身肉における画像解析によるマーブリングスコアの算出
- 牛ロース芯における適応二値化処理を適用した画像解析によるBMS判定精度の改善
- 黒毛和種における枝肉格付形質および画像解析形質に対する母方祖父の効果
- 十勝若牛®の生産における投薬回数と枝肉形質との関連性の調査
- 北海道池田町褐毛和種におけるオレイン酸と画像解析形質との関連性
メッセージ
私の専門は家畜育種学なのですが、世間の方々からは枝肉横断面のカメラを作っている人と思われている節があります。カメラ作りはあくまで肉牛の改良のためなのですが、そのストーリーを理解し、共感してくださる方が研究室に来てくれると大変うれしいです。研究当初はこれほど高精細な枝肉横断面画像を撮影することができるようになるとは思っておりませんでしたが、技術の進歩とともに、肉眼を凌駕するレベルでの肉質評価ができるようになってきました。わが国の和牛の肉質レベルは世界で最も優れているとされています。また、ラッキーなことに、私の肉質評価技術も世界で評価されているようです。肉質の客観的評価技術を十勝から世界に発信し、普及させていくことを目指し、ともに活動してくださる方を募集しております。
学位 | 博士(農学) |
自己紹介 |
肉の写真を撮影しつづけ30年経過しました。撮影した画像を客観的に解析し、育種改良に生かす仕事をしております。写真撮影のリクエストがありましたら、お気軽に声をかけてください。 |
居室のある建物 | 総合研究棟Ⅰ号館 |
部屋番号 | E2202-1 |
メールアドレス | kuchida obihiro.ac.jp |
所属・担当
研究域/生命・食料科学研究部門/家畜生産科学分野/生命科学系研究紹介
牛肉質、特に脂肪交雑は和牛の重要な特徴の一つであり、BMS標準写真と比較することで、格付員により評価されています。私は脂肪交雑の画像解析に関する研究を30年間続けてまいりました。その間、牛枝肉をきれいに撮影するためのカメラを数種類開発し、市販につなげてきました。ミラー型撮影装置は国内のみならず海外でも活用されていて、脂肪交雑を評価する標準的な撮影装置に位置づけられています。平成25年に一般社団法人ミート・イメージ ジャパンを立ち上げ、これまで開発してきた肉質評価技術を世界に広める活動を行っております。また、非常に狭い切開面でも、画像解析が可能な画像を撮影し、瞬時に解析するシステムの開発も行っております。平成30年には大学発ベンチャーである株式会社MIJ laboを起業し、より積極的にこれら技術の普及活動をしております。
新しく開発したMIJ-カメラシステムは豪州で実用的に利用されるようになり、画像解析による新たな肉質評価法が世界に普及するに至りました。今後は、画像解析と分光分析を組み合わせ、おいしさを枝肉の状態で測定できるような装置を開発しようとしています。これら大量の情報を育種学的手法を用い解析することで、優良な種雄牛の選抜につなげ、肉用牛をより能力の高い集団へと導くことが最終的なゴールです。
現在取り組んでいる研究テーマ一覧
- 画像解析を用いた総合指数による和牛改良事業
- 日本短角種の市場競争力を向上させるための理化学分析、枝肉横断面画像解析による総合的検討
- 草牛の飼養管理マニュアル適応性実証調査研究
- 十勝和牛の高精細画像フィードバックに関する研究
- 黒毛和種産肉能力後代検定材料牛の枝肉横断面画像の解析とその育種価評価に関する研究
- 米国産和牛の画像解析による客観的評価法
- 消費者の嗜好をベースとした分光分析による赤身肉評価装置の開発のための研究
- 豪州における画像解析による肉質評価に関する研究
関連産業分野 | 畜産, 食肉産業 |
所属学会 | 日本畜産学会, 肉用牛研究会 |
学歴・職歴 | 1987年 東北大学農学部 畜産学科 卒業 1989年 東北大学大学院農学研究科 博士前期課程修了 1992年 東北大学大学院農学研究科 博士後期課程修了 1992年 仙台市衛生研究所理化学課 技師 1995年 帯広畜産大学畜産学部 助手 2003年 帯広畜産大学助教授 2007年- 現職 |