国際協力

 本学は,日本の大学として初めて独立行政法人国際協力機構(JICA)と獣医・農畜産分野の開発途上地域への国際協力事業の質の向上及び国際貢献,学術研究及び教育の発展に寄与することを目的に連携協定を締結し,国際協力活動を展開しています。

草の根技術協力事業

日本のNGO(非政府組織),大学,地方自治体および公益法人等の団体が,これまでの蓄積した知見や経験に基づき開発途上国の地域住民を対象とした協力活動を,国際協力機構(JICA)が政府開発援助(ODA)の一環として行うものです。現在,本学ではパラグアイ・ウガンダの2か国において,草の根技術協力事業を実施しています。

パラグアイでは,近年酪農に取り組み始めた経験の浅い東部地域の小規模酪農家・農協指導者を対象に,乳量・乳質を向上させるための技術支援を行っています。本事業を通じてパラグアイ全体の乳量確保と小規模酪農家の収入の安定に貢献することを目的に実施しています。

ウガンダでは,マダニによる吸血及びマダニが媒介する感染症を制御するための技術支援を行っています。適切な殺ダニ剤の選択,マダニ対策プログラムの実施などを通して,畜産農家の生産性向上に貢献することを目的に実施しています。

活動実績

地球規模課題対応国際科学技術協力事業(SATREPS)

 SATREPSは,国際協力機構(JICA)と科学技術振興機構(JST: 環境 / エネルギー分野,生物資源分野,防災分野)または日本医療研究開発機構(AMED: 感染症分野)が地球規模課題(一国一地域では解決できない問題)を対象とし,国際社会が共同で取り組むことが求められているグローバルな課題を解決するために実施しています。

活動実績

研修事業

 本学では,国際協力機構(JICA)等から開発途上国の研究者,技術者等を受け入れて,獣医・農畜産学分野の知識・技術を向上させるための「研修コース」を実施しています。2019年3月現在,JICAが行う研修コースでは,84カ国756名を受け入れています。

活動実績

ボランティア事業

本学では,グローバル人材育成を目的として,タイ,フィリピンなどに本学の学生を国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員として派遣する事業を行ってきました。

2012年からは,ボランティア事業を統括する青年海外協力隊事務局と「帯広-JICA協力隊連携事業」の覚書を締結し,南米パラグアイ共和国の酪農技術の向上支援を行っています。派遣期間約2年の長期隊員と派遣期間約1か月の短期隊員を組み合わせたボランティア派遣事業は,我が国で初めての取り組みです。

活動実績

専門家の派遣

獣医・農畜産学分野での実学研究の成果を還元し,国際社会の持続的発展に資するため,国際協力機構(JICA)などの「技術協力プロジェクト」,「草の根技術協力」,「地球規模課題対応国際科学技術協力」等に参画し,専門家として本学教員を発展途上国に派遣しています。2019年3月末現在,のべ345名の教員を派遣しています。  

活動実績