瀬尾 哲也 准教授 SEO Tetsuya

研究テーマアニマルウェルフェア評価法の作成と農場での評価

所属・担当

研究域生命・食料科学研究部門/家畜生産科学分野/生産管理学系
学部(主な担当ユニット)家畜生産科学ユニット
大学院(主な担当専攻・コース)畜産科学専攻家畜生産科学コース
研究分野 家畜福祉, 動物福祉, 家畜行動, 家畜管理
キーワード アニマルウェルフェア, カウコンフォート, 牛,

研究紹介

私の研究室は、アニマルウェルフェア(以下AWと表記)と家畜の行動を研究しています。

2014年からよつ葉乳業の「放牧生産者指定ノンホモ牛乳」という、北海道幕別町忠類地区5戸の酪農家だけの生乳から商品化されている牛乳があります。遺伝子組み換え飼料を使わず、ノンホモで72℃15秒間殺菌、日本草地畜産種子協会の放牧認証を受けている牛乳ですが、生産量が少ないこともあり、都市圏の共同購入でしか手に入りません。この牛乳は当研究室が作成したAW基準をクリアしないと販売できないという取り決めになっています。この基準は国内外の文献や現場での調査をもとに当研究室で作成し、基準に合格しているかの審査も毎年2回行っています。

さらに(一社)アニマルウェルフェア畜産協会のAW審査員を、審査ができるようにトレーニングした学部生、院生と私が務めています。認証取得を希望する酪農家を年に1から2回訪問し、乳牛のAW認証基準に合格しているか審査します。遠くは岩手県まで出かけています。認証された農家はAW認証牧場として看板を掲げることになりますので、審査は正確かつ丁寧に行い、基準をクリアできない項目はどのように改善すればよいか、農家の人と一緒に考えていきます。それにより牛の状態がよくなったことを見聞きすると、大変うれしくなります。

次のステップとして、肉用牛と豚のAW認証をスタートできるように準備をしています。肉牛と豚の認証基準の試案ができ、調査に協力いただける農家を訪問し、それによりAWの評価を行っているところです。基準のレベルが現場の実情に沿っているものかを確認し、農家の意見を聞いたり、ゼミで議論したり、専門家の方の意見を聞いたりしながら、完成させていきます。

これらの研究では、牛をじっと観察し、牛の立場、牛のペースで考えてみることを最も大事なことと考えています。科学的な表現ではありませんが、牛と話をしてみることを心掛けます。

アニマルウェルフェアの審査に合格し販売されている牛乳
豚のアニマルウェルフェア調査
牛のアニマルウェルフェア調査

現在取り組んでいる研究テーマ一覧

  • 乳牛、肉牛および豚のアニマルウェルフェア評価
関連産業分野 畜産施設
所属学会 応用動物行動学会, 日本家畜管理学会, 北海道畜産草地学会
学位 博士(農学)
自己紹介

牛と牛乳が好きです。

居室のある建物総合研究棟1号館
部屋番号S3102-2
メールアドレス seo atmark obihiro.ac.jp

卒業研究として指導可能なテーマ

  • 家畜の行動を応用した飼育管理
  • アニマルウェルフェアの評価

メッセージ

家畜は好きですか。かわいいと思いませんか。一緒にアニマルウェルフェアや家畜の行動の研究をしませんか。