イサミ ロメロ 准教授 Isami Romero
研究テーマ冷戦期における日本の「食糧外交」: 砂糖と捕鯨の事例
所属・担当
研究域/人間科学研究部門/人文社会学・言語科学分野/人文社会学・言語科学系| 研究分野 | 政治学, 比較政治学, 日本政治, 国際関係論, 日本外交史, ラテンアメリカ研究 |
| キーワード | 日本外交, 食料外交, 冷戦史, 砂糖, 捕鯨, メキシコ, 米州関係, 動物政策 |
研究紹介
2000年以降、外交史料に基づく日本外交に関する研究が増加しています。これは2001年に施行された「情報公開法」(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)によって、日本政府の公文書が公開され、日本の外交政策がどのように決定されたかを知ることができるようになったからです。同時に、米国をはじめとする世界の公文書館にもアクセスできるようになり、他国がどのような対日外交政策をとったかを知ることができるようになりました。
私はこのような研究に貢献するために、研究を行ってきました。帯広畜産大学での研究・教育活動を通じて、日本外交史および冷戦史を専門とする研究者として研究者として進んできました。当初は、日本とラテンアメリカとの関係、特に、池田政権期(1960〜1964年)におけるキューバに対する外交政策の分析に重点を置いていました。
現在は、日本の「食料外交」について研究しています。事例は、1950年代と1960年代の日本の「砂糖外交」と「捕鯨外交」です。さらに、2015年以降、日本の開発援助政策、食料政策、動物政策、捕鯨政策、国立公園の持続可能な管理・利用に関する卒業論文や修士論文を指導してきました。
研究活動と並行して、日本文学のスペイン語翻訳にも取り組んでいます。太宰治、芥川龍之介、宮沢賢治、谷崎潤一郎、岡本かの子、山本周五郎、和田竜、長嶋有、京極夏彦など、古典から現代文学までの作品をスペイン語圏の読者に紹介してきました。これらの翻訳活動は、日本文化のスペイン語圏への発信にも貢献しています。
現在取り組んでいる研究テーマ一覧
- 日本の「砂糖外交」に関する研究
- 日本の「捕鯨外交」に関する研究
- 冷戦期のメキシコの対中米外交に関する研究
- 動物政策に関する研究(ゼミ)
- 日本文学の翻訳(日本語〜スペイン語)
| 所属学会 | 日本国際政治学会, 米国外交史学会, アメリカ学会, 「野生生物と社会」学会, 同時代史学会, 日本比較政治学会 |
| 学位 | 博士 (学術) |
| 自己紹介 |
私はメキシコシティで生まれ育ち、幼い頃から歴史、国際政治、文学、音楽に親しんできました。ラテンアメリカで育つなかで、異なる文化や国々がどのように関わり合うのかに強い関心を抱くようになり、それがやがて外交史研究へとつながっていきました。 2001年に来日し、当初は一つの冒険のつもりでしたが、それはいつしか生涯をかけた旅となりました。20年以上日本で生活してきた経験は、研究者としての私に独自の視点を与えてくれています。 研究以外では、熱帯魚の飼育、ギターとベースの演奏、サッカー観戦を楽しんでいます。ブリティッシュロックや雑学への興味も尽きません。 |
| 居室のある建物 | 総合研究1号館 |
| メールアドレス | romero
obihiro.ac.jp |
卒業研究として指導可能なテーマ
原則として、私のように学部の「教育ユニット」(家畜生産科学、環境生態学、食品科学、農業経済学、農業環境工学、植物生産科学)に属しない教員は卒業論文を担当しないことになっています。ただし、所属ユニット長が認めた場合、卒業論文を担当できます。『教員一覧』の「卒業研究指導教員の決定に関する申合わせ」をご確認ください。
大学院(博士前期課程・博士後期課程)の場合は、指導することが可能です。
以上の点を踏まえて、以下に関するテーマであれば指導を担当できます。
- 日本の動物政策
- 日本の食料外交
- 日本と砂糖
- 日本と捕鯨
メッセージ
学生の皆様の多くは「政治」と聞くと、「難しい」「自分には関係ない」「距離を感じる」といったイメージを持つかもしれません。実際、近年の日本では多くの有権者の政治離れが進んでいます。
しかし、「政治」は皆さんの毎日の生活に深く関わっています。
帯広畜産大学の学生であれば、農業・畜産・食料・動物に関心がある方が多いと思います。実はこれらの分野は、すべて「政治」と切り離せません。
たとえば、牛乳や乳製品の価格はなぜ変わるのか。これには農業補助金や貿易政策が関係しています。捕鯨はなぜ国際的な問題になるのか。外交政策と国内の食文化が衝突しているからです。輸入牛肉はなぜ増えたのか。通商交渉・貿易協定の結果です。動物園や国立公園の管理はどうやって決まるのか。法律と行政の「政策」によって決まります。
このように、「政策」という視点から見ると、農業・畜産・食料・動物のあらゆるテーマが「政治」と深く結びついていることがわかります。
「政治を変えるのは難しい」と感じるかもしれません。しかし、まず「知る」ことが第一歩です。皆さんが学んでいる農業・畜産・食料・動物の分野を通じて、ぜひ「政治」の面白さを発見してください。
