3月1日(金)帯広畜産大学講堂において、本学とカルビーポテト株式会社との共同研究である「持続的な加工用バレイショ栽培における適正施肥と土壌改良に係る技術普及」に関する研究成果発表会を開催しました。
この成果発表会は、平成25年度より始まった共同研究の成果を広く農業関係者らに普及させることを目的に開催されているもので、今回は農業関係者ら約230名の参加がありました。
最初に、本学の長澤秀行学長及びカルビーポテト株式会社の田崎一也代表取締役社長から挨拶がありました。続けて、本学グローバルアグロメディシン研究センターの谷昌幸教授及びカルビーポテト株式会社馬鈴薯研究所の渋川洋氏から「バレイショ栽培における土壌の陽イオンバランスの改善と後作への影響について」研究成果を発表しました。
発表では、土壌中に含まれる交換性陽イオンの量とバランスがバレイショの養分吸収に影響を及ぼしており、それらを最適化することによってバレイショの収量や品質が増加することや、その効果がバレイショ栽培から3年後も維持されており、他の作物にも良い影響を与えることなどが紹介されました。
続けて、本学グローバルアグロメディシン研究センターの島田紘明助教及びカルビーポテト株式会社栽培収穫技術担当の杉田旭氏から「バレイショ栽培におけるリン酸施肥の適正化と技術普及について」研究成果を発表しました。
発表では、土壌中に有効態リン酸が十分に含まれる圃場において、リン酸肥料の積極的な減肥が可能であること、生産現場で利用できる肥料銘柄が普及し始めていることなど、現場で活用できる情報が提供されました。
その後、質疑応答を行い、参加者と活発な意見交換がなされ、盛会のうちに終了しました。