押田 龍夫

教授

Tatsuo Oshida

研究テーマ

1)樹上性小型哺乳類(モモンガ類・リス類)が天然林において利用する資源(営巣資源および採食資源)およびその利用パターンの解明
2)樹上性小型哺乳類(モモンガ類・リス類)の系統地理学的および生物地理学的研究

所属・担当

研究域環境農学研究部門/環境生態学分野/環境生態学系

学部(主な担当ユニット)

環境生態学ユニット

大学院(主な担当専攻・コース)

畜産科学専攻環境生態学コース

研究分野 哺乳類学, 系統地理学, 生物地理学, 哺哺乳類生態学
キーワード 森林性小型哺乳類, 樹上性小型哺乳類, リス科齧歯類

研究紹介

ヒトは森林資源無しでは生きていくことが出来ません。「食」と「住」を森林に依存している樹上性リス科動物は森林資源と野生動物との関係を考える格好の研究対象です。私はエゾモモンガを主な対象として、彼らが何を食べ、そして彼らが巣を造るためには何が必要であるのかについて北海道の天然林を舞台に学生達と研究を続けています。ヒトと野生動物との関係を考える保全や管理の重要性が叫ばれる昨今、人間活動が及ばない山深い天然林で野生動物が本来どのような生活をしているのか?に関する研究が置き去りにされています。基礎研究は地道な作業の繰り返しですが、これからもこの研究を続けたいと考えています。また、私個人はリス科動物の進化・系統地理学に関する研究を行っています。リス科齧歯類は東南アジアで多様な進化を遂げており、様々な種類のリスがいます。リスの進化はなぜ起こったのか?を考える際に「森」との関係が必然的に浮き彫りになってきます。森が変化することによってリス達がどのような影響を受けたのでしょうか?現在は主にベトナム・ミャンマーを中心にこの答えを追い続けています。これまでに大河や山脈による地理的隔離がリス類の進化的歴史に影響を与えたことや、また、ベトナムの島嶼では新種のリスを発見して記載しました。着実な人類の知的財産の蓄積に努めていきたいと考えています。

巣箱で捕獲されたエゾモモンガの幼獣。巣箱内部には巣材が敷き詰められている。

現在取り組んでいる研究テーマ一覧

  • 北海道の天然林におけるエゾモモンガの資源利用性に関する研究
  • 北海道の天然林におけるエゾモモンガの繁殖生態学的研究
  • 北海道の天然林におけるヒメネズミの資源利用性に関する研究
  • インドシナ半島におけるリス科齧歯類の系統地理学的研究
  • リス科齧歯類の毛色変異に関する基礎生態学的研究
関連産業分野 自然史科学分野, 環境科学
所属学会 日本哺乳類学会, アメリカ哺乳類学会, 日本野生動物医学会, 日本動物学会, 日本生態学会
学位 博士(理学)
資格 獣医師
自己紹介

私は東南アジアや南アジアを中心にリス科齧歯類の研究を30年近く続けています。これまでに台湾、インド、タイ、ベトナム、ミャンマー、パキスタン、そして日本で研究を行ってきました。若い頃、登山・読書・アジアのバックパック旅などいろいろな趣味がありましたが、今では「研究」が一番の趣味となっています。研究の中には今までの趣味の要素が沢山含まれており、一番大切なものであると最近実感しています。研究には果てがありません。これからも常に「初心忘れるべからず」で研究に取り組んでいきたいと思います。

居室のある建物総合研究棟2号館
メールアドレス oshidata atmark obihiro.ac.jp

卒業研究として指導可能なテーマ

  • 樹上性小型齧歯類の資源利用性に関する研究
  • 樹上性小型齧歯類の繁殖生態学的研究
  • 樹上性小型齧歯類の行動生態学的研究

メッセージ

野生動物は面白い研究対象ですが、実際の研究ではかなりの忍耐と辛抱が必要です。粘り強く地道に動物と付き合うことができる人が最後に本当の面白さをモノにすることが出来ます。根気強く野生動物相手に研究をしたい学生を待っています。また、研究室は研究・勉学の場であると同時に社会生活を学ぶための重要な空間です。野生動物の野外調査は学生同士の助け合いがないと成り立ちません(これができない人は私の研究室はお勧めしません)。研究室の仲間達と一緒に社会についても学んで頂けたらと願っています。最後に、私の研究室は赤坂卓美助教・浅利裕伸特任講師の研究室とゼミ・コンパを共同で行っています。共同体制によって学生の皆さんが幅広い視野で学問に接することが出来ればと願っています。