大塚 浩通 教授 OHTSUKA Hiromichi

研究テーマ牛における飼育管理が免疫システムに及ぼす影響を調査・研究し、具体的な解決方法を見いだして生産現場で発生している感染症の発生予防に貢献する

My Dream健康に牛を飼い感染症を予防する

所属・担当

研究域獣医学研究部門/臨床獣医学分野/産業動物獣医療学系動物医療センター/産業動物診療科高度人材共創センター獣医分野推進室
学部(主な担当ユニット)獣医学ユニット
大学院(主な担当専攻・コース)獣医学専攻
研究分野 獣医内科学, 臨床免疫学
キーワード 牛, 乳牛, 子牛, 黒毛和種, 免疫細胞, 免疫因子, 免疫附与, ワクチン

研究紹介

牛の生産において感染症は最大の負の要因であると思います。そのため牛の免疫防御能を知ることは感染症を予防するために有効だと考えられます。牛の免疫に関してはこれまでに、品種、月・年齢、栄養やストレスの影響によって特に末梢での免疫細胞数や関係する免疫因子に違いのあることを確認してきました。さらに免疫システムが不良になっている個体の感染防御能を高めるために免疫賦与を目的とした生菌剤の給与効果や養子免疫療法にも携わってきました、図「母牛の活性化リンパ球の投与が新生子牛の免疫応答に及ぼす効果」、「酵母製剤が育成期の黒毛和種子牛の免疫因子に及ぼす効果」参照。
現在のところ、牛の感染症の発生を予防するために、病原体の施設への侵入を防ぐことやワクチン接種が実施されています。これに加えて牛自身の感染症への防御能を高めるために、飼育管理において免疫機能に負の影響を与える要因を出来る限り取り除き、免疫的なハンディキャップを持った個体の免疫能を高めるよう管理することが必要です。
研究の目指すところは、生産者の方が可能な現場で応用出来る牛の免疫能を下げないための飼育管理方法を見いだすことと、生産現場において出来るだけ実践可能な免疫賦与の方法を確立し、牛の感染症を出来る限り減らして畜産業の生産性向上に貢献することです。

「母牛の活性化リンパ球の投与が新生子牛の免疫応答に及ぼす効果」
「酵母製剤が育成期の黒毛和種子牛の免疫因子に及ぼす効果」

現在取り組んでいる研究テーマ一覧

  • 子牛への生菌剤給与が免疫システムに及ぼす効果に関する研究
  • 牛への効果的なワクチン接種方法の調査
  • 乳牛の乳房内マクロファージと乳房の感染防御に関する研究
  • 牛の飼養管理が免疫防御能に及ぼす影響に関する研究
関連産業分野 医薬品, 飼料, 獣医学, 畜産
所属学会 日本獣医学会, 日本獣医師会, 日本畜産学会, 家畜感染症学会, 大動物臨床研究会, 家畜栄養生理研究会
学位 獣医学
資格 獣医師
自己紹介

十勝池田町出身です。これまで主に子牛や親牛の感染症を予防するための飼育管理と免疫防御能に関して臨床的な視点での調査に携わってきました。趣味は歴史探索。北海道の歴史は本州との係わりを切り離せない、現代にも通じるものがあると思っております。

居室のある建物産業動物臨床棟
メールアドレス ohtsuka atmark obihiro.ac.jp