石川 透 教授 ISHIKAWA Toru

研究テーマ上皮性イオンチャネルおよびトランスポーター蛋白の細胞内調節機構と構造機能連関

My Dream新規イオンチャネル・トランスポーターの同定と生理学的機能の解明
研究分野 一般生理学, 細胞生理学, 上皮膜輸送, イオンチャネル・トランスポーターの分子生理学
キーワード カルシウム依存性カリウムイオンチャネル, 上皮性ナトリウムイオンチャネル, 重炭酸イオン透過性陰イオンチャネル, 電位依存性クロライドイオンチャネル, 2価陽イオン透過性TRPM6/7チャネル, 起電性ナトリウム重炭酸イオン共輸送体, 起電性ナトリウムリン酸イオン共輸送体, 上皮性重炭酸イオン輸送, 上皮性ナトリウムイオン輸送, 上皮組織, 外分泌腺, 反芻動物耳下腺腺房細胞, ブタ気管線毛上皮細胞

研究紹介

私の研究室では唾液腺などの外分泌腺や上皮細胞に発現するイオン輸送蛋白機能の細胞内調節機構に焦点をあて、電気生理学、分子・細胞生物学的手法および臓器・組織潅流法などを総合的に用いて研究を進めたいと考えています。例えば、ウシなどの反芻動物耳下腺がもつ驚異的な物質輸送(特に重炭酸イオンやリン酸イオン)を可能にしている膜輸送蛋白分子群とそれらを調節する機能制御分子群の解明もテーマの一つとなります。また、このような研究に加え、ブタの気管粘膜上皮や線毛上皮細胞を用いた細胞生理学的な基礎研究を通じて、ヒトで知られているイオンチャネルやトランスポーターの構造や機能異常に起因する疾病(いわゆるチャネル・トランスポーター病)の理解や治療にもいつか貢献できればと思っています。

現在取り組んでいる研究テーマ一覧

  • ウシ耳下腺腺房細胞に機能発現する起電性ナトリウム重炭酸イオン共輸送体の細胞内調節機構に関する研究
  • ウシ耳下腺腺房細胞に機能発現するカリウムチャネル、および2価陽イオン透過性イオンチャネルの電気生理学的特性と分子基盤
  • ブタ気管線毛上皮細胞の起電性ナトリウム輸送に関与するカリウムチャネルと上皮性ナトリウムチャネルの電気生理学的特性と分子基盤
  • ラット下顎腺腺房細胞基底外側膜に機能発現するカルシウム依存性カリウム輸送経路に関する研究
学位 博士(獣医学)
資格 獣医師
自己紹介

学生時代から一般生理学・細胞生理学に興味をもち、特に上皮組織や上皮細胞での物質輸送に重要なイオンチャネルやトランスポーターの機能や細胞内調節機構に関する研究をしてきました。

居室のある建物総合研究棟Ⅰ号館
部屋番号S1105-1
メールアドレス torui atmark obihiro.ac.jp

所属・担当

研究域獣医学研究部門/基礎獣医学分野/機能学系
学部(主な担当ユニット)獣医学ユニット
大学院(主な担当専攻・コース)獣医学専攻
関連産業分野 医学, 獣医学
所属学会 日本生理学会, 日本獣医学会
学歴・職歴 1984年 北海道大学獣医学部獣医学科 卒業
1986年 北海道大学大学院獣医学研究科修士課程修了
1989年 北海道大学大学院獣医学研究科博士課程(形態機能学専攻)修了
1989-1992年 シドニー大学(Department of Physiology)博士研究員
1992-1998年 岡崎国立共同研究機構 生理学研究所 助手
1995-1998年 トロント小児病院研究所文部省在外研究員および客員研究員
1997-1998年 岡崎国立共同研究機構 生理学研究所 研究休職
1998-2004年 北海道大学 大学院獣医学研究科 助教授
2004-2007年 国立大学法人 北海道大学 大学院獣医学研究科 助教授
2007-2009年 国立大学法人 北海道大学 大学院獣医学研究科 准教授
2009-2017年 国立大学法人 帯広畜産大学 畜産学部教授(基礎獣医学研究部門)
2017年- 国立大学法人 帯広畜産大学 畜産学部教授(獣医学研究部門)

卒業研究として指導可能なテーマ

  • 上皮細胞に機能発現するイオンチャネルおよびトランスポーターの構造機能連関と細胞内調節機構に関する研究
  • ウシ耳下腺腺房細胞の重炭酸イオンやリン酸イオン分泌を支える分子基盤とその細胞内制御機構に関する研究
  • ブタ気管線毛上皮細胞に機能発現するイオンチャネルのナトリウム輸送における役割に関する研究

メッセージ

一般生理学や細胞生理学、特に上皮膜輸送やイオン輸送蛋白機能に興味がある学生さんは是非気軽に研究室にお立ち寄りください。共同獣医学課程や大学院動物医科学コースにおける生理学関連の講義・実習、その他生理学に関する質問も大歓迎です。