9月8日(金)から11日(月)まで富山大学で開催された日本哺乳類学会大会において,畜産生命科学専攻修士課程1年の林田 空さんが,学生口頭発表優秀賞を受賞しました。
日本哺乳類学会は,哺乳類に関する研究の促進と哺乳類への理解を広めることを目的として,1000人以上の会員を擁する日本最大級の動物系学会です。
林田 空さんの発表タイトルは,「哺乳類の家畜化に関する研究: ブタミルクの泌乳生理と風味分析」で,ブタのミルクは歴史的になぜ利用されてこなかったのか?という疑問について,家畜化された哺乳動物(ウシ,ヒツジ,ヤギ)とブタを比較した研究です。ブタのミルクを得るために,搾乳方法について検討し,また,味を数値化する味覚センサーを用いて風味の分析を行いました。その結果,ブタは約1時間おきに少量を授乳する泌乳生理をもつため,他の家畜に比べミルクが採取しにくい動物であることが明らかになりました。風味分析では,渋味刺激・塩味・苦味雑味・旨味コクのバランスが他の家畜と異なることを示し,馴染みのない味であった可能性が考察されたことを発表しました。研究内容,プレゼン,質疑応答への対応について,複数の専門家により高く評価され,優秀賞に選ばれました。
林田さんは,「多くの方の協力をいただき,他分野の先生からも指導を受け,今回の学会での発表に繋がりました。それが,このような形で評価していただき大変嬉しく思います。学会に参加したことを励みに,今後も大好きなブタについて研究を続けていきたいです。」と喜びを語ってくれました。