令和7年10月28日(月)に帯広畜産大学附属図書館にて、人間科学研究部門 第19回研究紹介セミナー「地球は徐々に冷えている – ニュートリノで視た地球の内部 – 」を開催しました。
今回は、丸藤裕仁准教授が、直接観測することが難しい地球の深部、何千度にも達する内部の温度変化を、ニュートリノを使った手法で探る研究について紹介しました。
講演では、地中の温度や地熱の測定方法をはじめ、地熱が引き起こす地球活動、地球の形成過程と内部構造、そして現在の地球内部の状態について解説がありました。また、地熱の起源については、「地球が誕生した際に発生した熱の残存」、「放射性元素の崩壊によって生じる熱放出」という2つの要因に基づく仮説を紹介しました。
さらに、地球ニュートリノの観測を通して地熱の起源を探る実験的研究の成果や、今後の展望として、より精密な測定を目指すKamLAND2(カムランド2)計画に向けた検出器の改良についても紹介がありました。
参加者からは、普段あまり触れる機会のない分野の研究への関心や質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。
次回は、11月に開催予定です。

