5月10日(土)に、東京大学弥生キャンパスで開催された2025年度日本農業工学会フェロー・学会賞・新農林社賞・功績賞授賞式で、宗岡寿美教授(環境農学研究部門)がフェローの称号を授与されました。
日本農業工学会は、11の学協会からなる連合組織であり、フェローの称号は農業工学分野の学問技術の発展に貢献し、多大な功績をあげられた研究者等を表彰して世に広く伝えるものです。
宗岡教授は、農林地流域の河川水質と土地利用評価に関する研究に取り組み、2019年度には「肥培灌漑施設の新設と河川水中の全窒素濃度の改善効果」で(公社)農業農村工学会優秀報文賞を受賞しました。また、寒冷地の法面保全と緑化工技術に関する研究を重ね、2003年度に「寒冷少雪地域における法面保全問題に関する研究」で農業土木学会北海道支部賞、2019年度には「積雪寒冷地の法面保全と緑化工技術の応用に関する一連の研究」で日本緑化工学会賞論文賞を受賞しました。他方、(公社)農業農村工学会では北海道支部担当理事として学会の運営にも貢献しました。
近年では、草本植物の根系を含む土供試体の強度定数(粘着力c・せん断抵抗角Φ)を同時に増大させる根系の生育・発達条件の解明に取り組むなど、積雪寒冷地の法面保全に貢献する研究を継続しています。
このたびの称号授与は、これら一連の功績が認められたものです。
