3月13日(木)帯広畜産大学講堂において、カルビーポテト株式会社との共同研究である「持続的な加工用バレイショ栽培における適正施肥と土壌改良に係る技術普及」に関する研究成果発表会を開催しました。
この成果発表会は、平成25年度より始まった共同研究の成果を広く農業関係者らに普及させることを目的に開催しており、今回は農業関係者ら250名が参加しました。
最初に、長澤秀行学長及びカルビーポテト株式会社の川崎滋生取締役執行役員から挨拶があり、続いて、ウィスコンシン大学マディソン校のJiwan P. Palta名誉教授から「バレイショ栽培における気候変動への対応と生産者との連携」について基調講演いただきました。
講演では、気候変動に対し、ウィスコンシン大学におけるバレイショの育種開発や気候変動ストレスの緩和に関する研究成果を紹介し、持続的なバレイショ生産のための施策を述べられました。
また、研究成果や技術を生産者に実際に運用してもらうためには、研究開始段階から研究意義や企業ニーズを伝え、生産者に実証実験に参加してもらう等の現場との連携・コミュニケーションを通して、研究に対し信頼・理解を得ることが重要であると述べられました。
研究成果報告では、谷昌幸教授(グローバルアグロメディシン研究センター)から「バレイショ栽培における土壌改良と適正施肥による生産性と品質の向上」について、続いてカルビーポテト株式会社の住ノ江努氏から「バレイショ栽培におけるリン酸施肥の適正化と技術普及」について研究成果を発表しました。
最後に、「加工用バレイショ生産者が今後の共同研究に期待すること」をテーマに、谷教授とともに、藤内農産の藤内隆弘氏、林農場の林俊文氏、美瑛大西農場の大西智貴氏に登壇いただき、パネルディスカッションが行われました。
パネルディスカッションでは、今回の発表会の内容をふまえて、道内バレイショ生産者が抱える課題として、非生物的ストレスのコントロールや土壌改良に関して実体験をもとにした意見交換がされ、今後の共同研究への展望が語られました。
講演や研究成果報告、パネルディスカッションを通して、参加者からの質疑応答や活発な意見交換がなされ、盛会のうちに終了しました。