廃棄物資源循環学会北海道支部令和4年度研究発表会(11月18日(金):北海道大学)において,大学院博士前期課程畜産科学専攻1年の渡邉琴羽さん(指導教員:宮竹史仁准教授)が最優秀発表賞を受賞しました。本賞は,発表賞を受賞した者の中でも特に優れた発表を行った1名に与えられる賞で,4名の候補者の中から渡邉さんが最優秀発表賞に選ばれました。
渡邉さんは「国内バイオ炭の混合が乳牛ふん堆肥化の環境負荷ガス排出に及ぼす影響」という演題で発表を行いました。この研究では,国内で生産・流通されている3種類の「バイオ炭(もみ殻くん炭、竹炭、粒状木炭)」をそれぞれ乳牛ふんへ混合し,小型堆肥化試験装置を用いて堆肥化を行った結果,いずれのバイオ炭も温室効果ガスであるメタンと亜酸化窒素の排出量を抑制させる効果を有することを示しました。また,もみ殻くん炭と粒状木炭においてはアンモニアガスの抑制も認められました。本発表内容は,国内で流通しているバイオ炭を用いた堆肥化反応特性を解明するものであり,今後は製造したバイオ炭堆肥の施用効果を明らかにすることで持続可能な農畜産業への貢献が期待されます。
渡邉さんは「初めての学会での発表で緊張もありましたが,このような賞を受賞できてとても嬉しく思います。今回の学会は,自分の研究について知ってもらうだけでなく,他の発表者の方々の話を聞く貴重な機会になりました。この経験を活かして今後の研究活動に一層力を入れていきたいです。」と受賞の喜びを語りました。