日本蜘蛛学会第54回大会(8月20日(土)~21日(日):名古屋市立大学)において,大学院博士前期課程畜産科学専攻(環境生態学コース)2年の開澤菜月さん(指導教員:山内健生准教授)が学生発表賞を受賞しました。学生発表賞は,本学会に参加した学生の口頭発表のうち,最も優れた1名に与えられる賞です。
開澤さんは「北海道の積雪下で活動するムカデ類とヤスデ類」という発表演題で,弘前大学との共同研究の成果を報告しました。開澤さんは多足類(ムカデ類やヤスデ類など)の分類学と生態学の研究に従事しており,本研究では,厳寒期の北海道において,積雪下に多様なムカデ類とヤスデ類が活動していることを報告しました。日本において,積雪下の多足類相に関する知見は皆無であったため,本研究で得られたデータはすべて新知見となります。ムカデ類とヤスデ類は積雪下で大きなバイオマスを占めるため,本研究内容は積雪下の生態系を解明する上で重要な知見となることが期待されます。
開澤さんは「初めての対面での口頭発表でしたが,自分の研究に対して様々な意見を受けることができ,得るものが多くありました。このような賞をいただけたのは先生をはじめ,共同研究者の中村先生,他大学のヤスデ研究者,研究室の皆さんのおかげです。ありがとうございました」と喜びを語りました。