人間科学研究部門の木村文准教授 著書『デジタル時代の博物館:リトアニアにおけるデジタル化の受容と実践の現場から』が第6回デジタルアーカイブ学会学会賞学術賞(著書)を受賞しました。
受賞した著書は、リトアニア共和国を対象に、博物館におけるデジタル化がどのように現場に受け入れられ、実践されているのかについて、歴史や制度を踏まえた上で、フィールドワークをもとに詳述したものです。リトアニアは、博物館のデジタル化の実践の普及率においては、国際的にも最高水準にあり、その事例からデジタル化の実態と課題を紐解いた点においても、有用な知見が得られました。特に、複数のフィールドワークの成果として、博物館におけるデジタル化の過程は、デジタルデータの扱いのみで構成されているのではなく、博物館の年間計画策定や収蔵資料管理など、博物館内の様々な要素が関連していることを明らかにしました。
本書の視点や手法は、日本における博物館のデジタル化の今後の検討にも資するところが大きいと考えられ、デジタルアーカイブの動向を、より大きな視野で把握する研究が後に続くことを期待されます。
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