11月4日(土)に帯広畜産大学農業共生圏高度専門家育成事業の一環として,「野生生物と社会」学会との共催による公開シンポジウム「十勝の自然と人の暮らし-自然への影響と共存に向けて」を講堂において開催しました。
「野生生物と社会」学会は,自然と人間,特に野生生物との関係を新しい視角から問い直し,真にあるべき価値観と方法論を持って自然に接するための学問の発展を目的としており,帯広では初めての大会開催となりました。
このシンポジウムは,広大な農耕地や牧野を有する十勝地域において,多彩な野生生物と人の生産活動がどのように関わり,どのような問題が生じ,どのように共存をしていくべきなのかをテーマに開催されました。
講演では,本学の元教授である紺野 康夫氏によるイギリスの環境保護制度「農業環境スチュワードシップ」に関する紹介や,アークコーポレーション㈱和田 哲也氏からは,市民協働による野生動物との共存の取り組みについて,お話をしていただいたほか,北海道大学の大学院生による学生講演が行われました。
また,パネルディスカッションでは,帯広市や島根県,奄美大島における野生生物との共存に関わる取り組みがパネリストから紹介されました。野生生物との共存を果たすためには,地域住民と行政,そして研究者が連携することが重要であるとし,参加者の理解を深めることができました。