9月18日(月)~21日(木)に本学を会場として開催された,第131回日本畜産学会大会において,大学院博士前期課程畜産科学専攻2年の宮田あゆさん(指導教員:口田圭吾教授)が優秀発表賞を受賞しました。
日本畜産学会優秀発表賞は,エントリーした研究発表の中から,優れた発表者に対して授与される賞で,若手研究者を中心に対象講演が設定されています。4年ぶりの対面開催となった今大会では,全国から600名を超える参加者が集う中,29の演題が優秀発表賞にエントリーし,書類審査及び発表審査を経て,宮田さんの発表を含む12の演題が受賞しました。
宮田さんの発表演題名は,「MIJ mobile with BEAK50を用いた黒毛和種枝肉横断面の客観的方法の確立」です。宮田さんは,人工知能(AI)を駆使し,枝肉横断面の撮影に特化したカメラを使って牛枝肉の横断面撮影と同時に画像解析することで,格付の参考となる値を表示するシステムの開発を行いました。発表内容の論理性,新規性や質疑応答の的確さ,研究への貢献度,さらには判定精度の高さや,操作の簡便さなどが評価され受賞に至りました。
牛枝肉格付の最終判定は,訓練を受けた格付員が実施するものですが,今回の発表の中で開発したシステムは,格付員の低温下での長時間の作業を補助するツールとなる可能性があります。AIモデルの改善や分析対象形質の追加など様々な課題が残りつつも,今後の研究の中で,本システムの進化が期待されます。
宮田さんは,「畜大での学会開催という記念すべきタイミングでこのような栄誉ある賞をいただけましたことを大変光栄に思います。枝肉撮影の場を提供してくださった関連機関様,また,分析について助言をくださった共同研究先の皆様に深くお礼申し上げます。これからも,牛枝肉解析に係る最先端の技術をこの”帯広”という地から発信できるよう,日々研究に励んでゆく所存です。」と受賞の喜びを語りました。