大学院博士前期課程畜産科学専攻2年の川村野乃花さん(指導教員:後藤達彦助教)及び千葉栞さん(指導教員:萩谷功一准教授),大学院博士後期課程畜産科学専攻1年の石田恵香(さとか)さん(指導教員:萩谷功一准教授)の3名が2022年度日本畜産学会国際会議優秀発表賞を受賞しました。
本賞は,第19回アジア太平洋州畜産学会大会(8月23日(火)~26日(金):韓国 済州島)に参加する日本国内の若手研究者を対象に,日本畜産学会の選考委員会による発表内容の審査を経て授与される賞です。
川村さんは,研究発表「ヒナイドリにおける卵形質および卵黄中のアミノ酸に関する遺伝率推定値」において,ヒナイドリの卵形質と卵黄に含まれる遊離アミノ酸の遺伝的関係を明らかにしました。ヒナイドリは秋田県北部の比内地方で古くから飼養されている地鶏で,川村さんらの研究では,その卵形質に対して遺伝解析を実施し,貴重な研究成果を示しました。
千葉さんは,研究発表「日本の乳用牛におけるβヒドロキシ酪酸の乳期中の変化を適切に推定するための数学モデルの応用」において,乳牛の代謝性疾患のひとつである潜在性ケトーシスの罹患について正確に判定するため,その判定基準である乳中βヒドロキシ酪酸の濃度について解析し,分娩後の推移を適切に説明するための数式(数学モデル)を明らかにしました。
石田さんの発表「メッシュ農業気象データを用いた日本のホルスタイン雌牛の暑熱ストレス耐性の遺伝率推定」は,乳用牛個々のもつ遺伝的な暑熱ストレス耐性を正確に検出するための技術に関する研究成果です。なお,石田さんは第19回アジア太平洋州畜産学会大会において,Travel Grant Awardを受賞しています。
川村さんは「このたびはこのような賞をいただけて大変うれしく思います。新型コロナウイルス感染症の蔓延によりこれまでオンラインでの学会参加が続いていましたが,本大会で初めて対面での参加ができました。参加にあたり準備が大変なことも多々ありましたが,後藤先生をはじめ様々な方の助けがあり参加でき,またこのような賞をいただけたことを感謝いたします。」,千葉さんは「様々な国の方とディスカッションを行うことができ,貴重な経験となりました。今回の受賞を大変光栄に思うとともに,萩谷先生をはじめご指導いただいた先生方・関係者の皆様に深く感謝いたします。」,石田さんは「このような名誉な賞を受賞できてとても光栄です。研究の際に関わりました,先生方や同研究室のメンバー,共著者の皆様をはじめとしたすべての方に深く御礼申し上げます」とそれぞれ受賞の喜びを語りました。
