このたび、本学が農業生態系と自然生態系の共存・共栄を目指して活動している農業共生圏高度専門家育成事業の一環として、環境農学研究部門の浅利裕伸特任講師が株式会社バイオームとの共同研究によって作成したロードキルアプリの実証実験を9月から開始いたします。
ロードキルとは動物と車両の事故のことであり、日本でも毎年多くのロードキルが発生しております。しかし、小さな動物の事故や、市町村道などで発生するロードキルの多くは把握されていないことや、ロードキルのデータがあっても活用されていないといった問題があります。
昨年、野生生物の保全と交通事故軽減のため、市民も活用できるビッグデータの収集システムを構築することを目的に、株式会社バイオームとロードキルアプリ(試行版)を作成しました。このアプリは、ロードキルを発見した際に、写真を撮影してアプリに登録することで、ロードキルの位置情報と対象種のデータを収集することができます。収集したデータを基に、ロードキル発生場所や対象種を把握し、ロードキル防止対策に役立てることが可能となります。
昨年より利用者や地域を限定して、アプリのサンプリング精度や使い勝手などの実証実験を行ってきましたが、9月より、利用者と地域を全国に拡大して1年間の実証実験を実施することとなりました。ロードキルに関心がある方であれば、年齢問わず誰でもご参加いただくことが可能です。
つきましては、より多くのデータが収集できるよう皆様にこの取組みを知っていただくため、本件の関係各所への周知につきまして、ご協力くださいますよう何卒よろしくお願いいたします。
【本件問合せ先】
帯広畜産大学 環境農学研究部門 特任講師 浅利裕伸
電話:0155-49-5500
E-mail:asari@obihiro.ac.jp