6月22日(日)、大学構内の酒蔵「碧雲蔵」で実施している令和7年度「学生の酒造りプロジェクト」の「留仕込み」作業を実施しました。
このプロジェクトは、学生が実際の現場で酒造りの経験を通じて学ぶ実践的な教育の機会として実施しているものです。
今年度のプロジェクトでは、「純米吟醸酒」造りを実施しており、上川大雪酒造株式会社の若山健一郎杜氏、山根桃華副杜氏ら職人による指導のもと、5名の学生が清酒製造に参加しています。
今回実施した「留仕込み」は、蒸し上がった酒米を一定の低温に冷却し、均一になるようにもろみに混ぜていく作業で、「三段仕込み」の最後の工程になります。
プロジェクトに参加している北野志歩さん(食品科学ユニット3年)は、酒造りについて「米麴造りの前後の酒米の味や触感の変化が面白い。日本酒製造では様々な工程があり色々な人が関わっていることに驚いた。工程が進み、だんだんお酒に近づいていることを実感して出来上がりが楽しみ。」と語りました。
萩原凜さん(食品科学ユニット3年)は、「碧雲蔵では温度などのデータを取得しているが,職人たちは数字だけではなく五感や経験を組み合わせて酒造りを行っているのが印象的だった。」と話しました。
また、碧雲蔵の安藤宏幸杜氏は、「碧雲蔵の蔵人たちは、学生の受入れに関わり、人に教えることで自身の学びや指導力が身に付き、若手職人の成長の機会にもなっている。」とプロジェクトの意義を語りました。
今後は、7月に上槽(圧搾)を行い、その後瓶詰めなどの工程を経て、10月上旬に「畜大酒」として販売を予定しています。今年はプロジェクト初となる、加熱処理(火入れ)を行わない「生酒」の販売も予定しています。
なお、この日本酒の売上の一部は、本学の教育研究に活用されます。