令和6年6月11日(火)、忠類ナウマン象記念館(幕別町)と大学および学生が協働してヒグマの骨格標本作製に取り組みました。この取り組みは、幕別町で捕獲駆除されたヒグマを教育活動に活用し、博物館と本学学生の協働・交流を活性化することを目的として、獣医学研究部門冨安 洵平助教と主森 亘特任研究員が添田 雄二学芸員(幕別町)と企画したものです。
当日は、獣医学ユニットで解剖学を学ぶ学生や学生サークル「えぞほね団」のメンバーをはじめとした8名と、忠類ナウマン象記念館職員が参加しました。
骨格標本となるヒグマは、3年前に皮を剝ぎ内臓を取り出したのち、記念館付近の地中に埋設されており、今回は、骨を掘り出して大学へ移送するところから作業がスタートしました。
大学では、骨の各部位を特定して記録しながら、残存する有機物を除去し、洗浄する作業を行いました。
なお、ヒグマを埋設することで、骨に付いている肉を落とすことができ、掘り出すまでに時間はかかるものの、専用の設備がなくとも安価で作業ができることからこの手法がとられました。
参加した畜産学研究科博士後期課程2年の鈴木 千尋さんは「土を利用した骨格標本の作製は、学内ではなかなか行うことのできない手法だったので、とても貴重な機会となりました。また、骨の形をじっくり観察しながら、どの部位の骨なのか記録作業を行うことで、クマならではの骨の形態についてより一層理解が深まりました。」と述べました。冨安助教は「忠類ナウマン象記念館と本学で一緒に、ヒグマの骨格標本を作製する機会を得ることができました。このような活動を通し、学生の皆さんが北海道に生息する動物を知るきっかけになれば嬉しいです。」と話しました。
令和7年3月頃に予定している忠類ナウマン象記念館での骨格標本展示に向けて、引き続き作業を進めていきます。



