7月8日(日)~10日(火)に開催された第7回日中韓草地学会において,ABEイニシアティブプログラムで大学院畜産学研究科修士課程畜産生命科学専攻2年に在籍しているMuyila Stanfordさん(マラウイ共和国)がYoung Scientist Awardを受賞しました。
Muyilaさんの研究発表の題名は,「EFFECT OF PRE-TREATMENT METHOD ( AUTOCLAVING AND PASTEURIZATION) ON THE NUTRITIVE VALUE OF BAGASSE INCUBATED WITH WHITE-ROT FUNGI」です。ワラ類等リグニンを多く含む飼料の栄養価改善方法の一つとして白色担子菌(食用キノコ)を利用した技術がありますが,この技術を利用するためには滅菌装置(オートクレーブ)が必要であり,特に開発途上国で,滅菌装置を使用することが技術の普及の妨げとなっていました。Muyilaさんは白色担子菌利用によるワラ類の栄養価改善技術を母国のマラウイをはじめ,多くの国で普及されるようにするため,滅菌装置に代わる方法を検討してきました。その結果,水を沸騰させて蒸気処理させることにより滅菌処理と同等の効果が得られることを示しました。
Muyilaさんは,「今後は,さらに簡便な処理技術を開発し,白色担子菌利用によるワラ類の栄養価改善技術の普及促進に貢献していきたい。」と今後の抱負を語りました。

(左から3番目)平田 昌彦日本草地学会会長
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