パラグアイのイタプア県(フラム市,サンフアン・デル・パラナ市,カルメン・デル・パラナ市)で進められている小規模酪農家強化プロジェクト(FOPROLEI,第2フェーズ)に派遣されている短期学生ボランティア派遣隊員4名(丸子冬聖: 共同獣医学課程4年,白川天悠,吉田萌葵,真下陸: 畜産科学課程3年)は,元気に活動を終え,帰国しました。
派遣隊員は2月24日にパラグアイ到着後,早速,酪農家の訪問調査を開始し,3月17日に全10戸の酪農家の調査と報告を終えました。すでに現地で活動を行っている青年海外協力隊員の山田朝日霞さん,湯谷わかばさん,森松沙紀さん(大学院博士前期課程),向井歩さん(本学2015年卒業)と合流し,日本の反対側に位置するパラグアイで本学の学生・同窓生が一体となって酪農の技術支援をしました。
今回は過去4回分のモニタリング調査のデータが集まったことに加え,繁殖台帳や家計簿を記録する農家が増えてきたこともあり,本格的なデータ分析を行うことができました。分析の結果,乳房炎の減少や牛の採食状況改善を始め,多くの改善が見られることがわかりました。さらに前回の調査以降,JICAの支援によりドラム缶でのサイレージ作りが始まったため,以前と比べ多くのサイレージのサンプルを得ることができました。サンプル調査の結果,高評価のサイレージを作れている農家が多く,冬季の乳生産量の維持に繋がることが期待されます。
残念なことに今回の派遣では新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で,3市および県庁で開催予定であった最終報告会が中止となりました。派遣隊員も予定を早めて帰国し,帰国後2週間は自宅待機しながら,学内での最終報告会の準備を進めています。