2月10日(月)に,九州工業大学副学長の安河内恵子氏をお招きし,令和元年度男女共同参画講演会を開催しました。
九州工業大学と本学は,同年に推進室を設置していますが,九州工業大学では先進的に取り組み,実績を上げている支援が多くあることから,今回ご講演を依頼しました。
安河内副学長は,「九州工業大学におけるダイバーシティの推進」と題し,同大で行われている在宅勤務,支援研究員制度を活用したKyutech Projectの取り組みを説明しました。
九州工業大学ではダイバーシティを推進するため,「組織」と「支援」による「九工大方式」という独自の取り組みを行っています。
このうち「組織」では,男女共同参画推進会議を設置し,女性教員の採用・昇任を学長のリーダーシップにより推進しており,数値目標を達成しています。また,「支援」は「在宅勤務制度」と「支援研究員配置支援事業」の複合的な取り組みを行うことで,女性教員の研究力向上を図ることを目標とし,論文の執筆数や科研費採択率を増やすなどの効果が表れています。
安河内副学長は,「これらを実現するために,時間をかけて丁寧に聞き取り調査を行い,取り組みに反映してきた。また,女性教員に限らず子育て中の男性教員や介護に携わる教員も対象としたことで制度利用者が増え,活用されている。」と語りました。
講演後には活発な意見交換が行われ,安河内副学長は質問の1つ1つに丁寧に答えました。その中で,「大学が支援する姿勢でいることが大事。」とアドバイスしました。
今後はご紹介いただいた事業を参考に本学でも検討を重ね,男女共同参画の推進に役立てます。
この講演会は,「ダイバーシティ研究環境実現のイニシアティブ事業(牽引型)」の一環として北海道大学及び室蘭工業大学にも配信しました。