3月6日(水)~9日(土)の間,畜産フィールド科学センターにおいて,獣医学研究部門の松井基純教授と羽田真悟准教授を講師に「ウシ受胎率改善を目指した技術レベル向上のための牛人工授精師技術研修」及び「ウシ雌生殖器の超音波画像診断のための基礎技術研修」を開催しました。
「ウシ受胎率改善を目指した技術レベル向上のための牛人工授精師技術研修」は,既に社会で活躍している人工授精師や獣医師を対象に,人工授精実習に加え,基礎知識から最新技術に関する講義を行うことで,確かな知識に裏付けられた高度な技術を習得し,それぞれの現場で牛の受胎率改善を担うリーダーの育成を目的として,平成22年度から実施しているものです。
今年度は十勝管内から5名の受講生が参加し,牛の子宮サンプルや生きた牛を用いた実技を中心に,人工授精の現場で必要な知識習得と技術向上を図りました。
最終日の8日午前の様子は,NHK総合テレビの取材があり,午後のニュースで放映されました。
また,3月9日(土)には,「ウシ雌生殖器の超音波画像診断のための基礎技術研修」を実施しました。
本研修は,持ち運びが容易な「超音波画像診断装置」が人工授精臨床現場において普及が進んでいることを背景に,超音波を用いた牛の繁殖技術向上に関する学び直しニーズの高まりを受けて,平成27年度から開催しているものです。今年度は定員を上回る11名の人工授精師・獣医師が参加しました。
研修では講義に続き,畜産フィールド科学センターで飼養する牛を用いた実技実習等により診断方法について学びました。
研修後のアンケートには「基本的な所を見られてよかった」「雌雄判別も実際に見てとても勉強になった」「普段エコーを使えないので,今回の研修でいろいろと見せていただき,大変勉強になった」「ホルモンについてはまた講義してほしい」などの意見が寄せられ,職場での活用が大いに期待されます。