3月27日(月)から30日(木)まで神戸大学において開催された第122回日本畜産学会において,本学大学院畜産学研究科畜産衛生学専攻博士後期課程3年のTalukder Anup, K.さんと畜産科学課程4年の中堀 祐香さんが優秀発表賞を受賞しました。この優秀発表賞には,学生会員または2018年2月末日時点で満30歳以下の正会員から32題の応募があり,本学学生の2名を含む8人が受賞しました。
Talukder Anup, K.さんの発表演題は,「Embryo induces immune tolerance in bovine oviduct and uterus in vitro」で,ウシ体外受精卵を卵管上皮細胞培養系,あるいは子宮上皮細胞培養系で共培養して発生させ,上皮細胞への免疫機能に関連する遺伝子を調べ,同時にこれらの培養上清で免疫細胞を培養して,免疫細胞への遺伝子発現も調べ,その結果,受精後4日目までの受精卵(16-32細胞)は既に卵管上皮細胞と免疫細胞を寛容に向けて変化させることを初めて明らかにしました。
中堀 祐香さんの発表演題は,「ばんえい競走馬の初回出走時馬体重の遺伝率の推定」で,北海道帯広市で開催されているばんえい競走馬(2,654頭)の初回出走時馬体重の遺伝率を推定し,開催年に対する遺伝的能力の推移を調査・分析しました。その結果,馬体重の遺伝率は0.41であり,遺伝的改良が容易な形質であることが明らかとなり,馬体重はばんえい競馬興行の収益や生産頭数に応じて変化すると考察しました。