帯広畜産大学地域連携推進センター食品安全マネジメントシステム推進室では,昨年5月より新得町の有限会社北広牧場における食品安全国際基準であるISO22000: 2005認証取得の支援を行いました。
同牧場は1996年に4戸の酪農家が集まり設立された会社で,毎日乳牛430頭の搾乳を行い,13,000㎏の生乳を出荷している大規模農場です。同国際基準の導入目的は農場内の「マネジメント体制強化」を第一とし,「安全な生乳生産」も達成することでした。
本学は2016年12月に同国際基準の認証を取得しており,その経験を生かして本学付属農場の五倍以上ある大規模農場の認証取得を支援しました。
支援内容は,①「HACCPチームを設立し国際基準の要求事項を理解する」,②「必要な手順書,文書,記録を作成・整備・保管する」,③「施設内の整理整頓・清掃の強化」で,②の作業に於いては,不要な文書の作成を行わず,必要最小限の(ファイルの厚さを2cm以下)に止めたのが特徴です。また,③等を行ううちに,農場で働く皆さんの意識が明らかに向上するのが解り,10月以降は全てHACCPチームが自発的に活動を継続し,第一目的である「マネジメント体制強化」が達成されました。
この活動内容はISO22000審査員から高く評価され,重大な指摘事項もなく2018年3月27日に日本科学技術連盟から認証を得ました。
本学は今後も,支援対象の組織の自立を促し,且つ,必要最小限の手順書,文書,記録で国際標準の認証取得が出来るよう支援を行います。