實友玲奈准教授が、日本育種学会奨励賞を受賞しました。なお、授賞式および受賞講演は、令和8年3月21日(土)に、茨城大学で開催された日本育種学会第76回総会において行われました。
この賞は、育種および育種学上優れた業績をあげ、将来の活躍が期待できる若手会員に対して授与されるものです。
受賞した演題は、「バレイショの種間雑種による有用遺伝子導入と一代雑種品種の開発をめざした遺伝的基盤の確立」です。
本研究では、バレイショの野生種が持つ有用遺伝子を栽培品種へ導入するとともに、自殖を可能にする遺伝子(Sli)を活用して純系の作出と一代雑種(F1)育種の基盤構築に取り組みました。また、種間交雑の障壁を克服し、ジャガイモ疫病抵抗性などの重要形質を導入することに成功しました。さらに、細胞質雄性不稔性の仕組みを解明し、効率的な種子生産体系の確立に向けた知見を得ました。これらの成果は、従来の栄養繁殖に依存したバレイショ育種を大きく転換する可能性を示すものとして評価されました。
本研究成果は、気候変動や病害の増加といった課題に対応可能な品種の効率的な育成につながることが期待されます。また、種子による繁殖を可能とする新たな育種体系の確立により、増殖効率の向上や病害リスクの低減など、持続可能なバレイショ生産への貢献が期待されます。
實友准教授は、「この度の受賞はバレイショの研究を多くの方に知っていただく貴重な機会となり大変嬉しく思います。多くの共同研究者や学生を含めたくさんの周りの方々のご尽力、ご協力により得られた成果であり、支えていただいた人々に心より感謝申し上げます。これからも遺伝資源を大切に維持・利用しながら、基礎研究から実用的な親系統の育成まで一貫して取り組み、日本のみならず世界の育種学の発展に貢献できるよう、今後も研究に邁進してまいります。」と語りました。

