鳥の感染症のひとつにカビによる肺炎があります。健康であれば発症することはありませんが,免疫状態が低下している場合は,死に至る恐ろしい病気です。ペンギンは野生ではカビの肺炎にかかることは無いとされていますが,動物園や水族館では,特に南極周辺に生息するペンギンが発症し,死亡しています。どうしてでしょう?
我々はカビの発生場所を調査し,ペンギンを近づけない対策をとるとともに,症状が認められる前の徴候を見つける研究をしています。現在,カビの肺炎で死亡するペンギンが散発していた水族館で環境対策と肺炎の早期検出・早期治療を開始していますが,肺炎で死亡するペンギンはゼロになっています。
この文を書いた人 | 伊藤 めぐみ 准教授 |
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所属 | 研究域/獣医学研究部門/臨床獣医学分野/産業動物獣医療学系動物医療センター/産業動物診療科 |