2025年3月7日(金),原虫研創薬研究プロジェクトセミナーを開催しました。東京大学医科学研究所・教授 川口 寧先生,国立感染症研究所獣医科学部・部長 前田 健先生の招待講演,弊所から玄 学南教授がこれまでの研究成果について発表しました。
原虫病研究センターでは,令和4年度から創薬研究プロジェクトが始まっています。家畜の原虫病は世界の畜産業に多大な経済的損失を与えることから,その対策が常に求められています。しかしながら,原虫病の複雑性ゆえにその対策が不十分であるのが現実です。原虫研では独自の原虫培養システムと動物実験感染モデルを有しており,これらは創薬研究にとって重要な研究資源となります。本プロジェクトでは,「家畜原虫病解析マトリクスを活用した包括的創薬研究拠点の構築」を目標としています。本シンポジウムの開催により,感染症研究に関する最前線の情報を得ることができ,今後の研究展開に大変参考となりました。また,玄 学南教授からは28年にわたる研究の歩みをご発表いただき,最終講義として大切なメッセージをいただきました(写真参照)。
プログラム
「単純ヘルペスウイルス感染の分子基盤」
東京大学 教授 川口 寧 先生
「国内のマダニ媒介人獣共通感染症」
国立感染症研究所 部長 前田 健 先生
「28年にわたる研究の歩み:種々の原虫病に対する制御法の開発」
帯広畜産大学 教授 玄 学南 先生
(文責: 西川 義文)