8月27日(日)から30日(水)まで原虫病研究センターで開催された第25回分子寄生虫学ワークショップ及び第15回分子寄生虫・マラリア研究フォーラム合同大会において,原虫病研究センターの猪原 史成(いはら ふみあき)特任研究員(西川 義文准教授の研究室所属)が「第13回分子寄生虫学ワークショップ最優秀発表者」に選ばれ,ベストプレゼンテーション賞を受賞しました。本賞はワークショップ参加者全員の平等な投票によって選ばれるものです。
発表演台は「神経細胞を用いたトキソプラズマのステージ転換を制御する分子機構の解明」です。トキソプラズマ原虫は世界人口の30%が感染しているとされる寄生生物であり,脳や筋肉に潜伏感染を続けることが知られています。トキソプラズマは急増型のタキゾイトから,休眠型のブラディゾイトにステージ転換を行い,宿主体内に潜伏します。猪原さんは宿主細胞種の特異性に着目したアプローチで,このステージ転換のメカニズムの解明に取り組む研究計画を発表しました。研究は途上ですが,研究計画のユニークさや,口頭発表の完成度が高く評価されました。
猪原さんは,「この度の受賞をとても光栄に思っており,日頃ご指導いただいた先生方に深く感謝いたします。この喜びを糧により一層努力したいと思います。」と受賞の喜びを語りました。