スタッフ

實友 玲奈

准教授

研究テーマ

バレイショ野生種や在来種の育種的価値の発見と利用
F1バレイショ品種を実現させるための研究

所属・担当

研究域 環境農学研究部門 植物生産科学分野 植物生産科学系

産学連携センター バレイショ遺伝資源開発学講座

学部(主な担当ユニット)

植物生産科学ユニット

大学院(主な担当専攻・コース)

畜産科学専攻 植物生産科学コース

研究分野 植物育種学, 植物遺伝学
キーワード バレイショ, 育種, 品種改良, 野生種, ゲノム, 抵抗性, 種間交雑, 受精障壁, 細胞質雄性不稔, F1育種, 雑種強勢, 自家不和合性

研究紹介

【バレイショ野生種や近縁種を用いた研究】
バレイショには、私たちが普段食べているバレイショだけでなくアンデス在来種や野生種を含めると約200種類もの種が存在しています。それらの中には病気や気象変動に強い性質を持った種がたくさん存在しています。けれどもそれらの価値はまだ見出せていません。私達は持続可能な農業を目指し、野生種や近縁種の持つ有用な形質を栽培種へ導入することを目標に研究を行っています。また、栽培種と野生種は縁が離れているため直接利用できなかったり、雑種の花粉に異常が生じたりします。このような生殖隔離のメカニズムをDNAやRNAレベルから紐解き、野生種利用の可能性を広げていく研究を行います。

 

【目指せF1ポテト!】
バレイショにはミニトマトみたいな果実(漿果)が着きます(写真)。この実の中には約200粒の種子が入っています(写真)。現在のバレイショ栽培は種イモを植えて植物体に成長させ、そこから出来たイモを収穫しますが、種イモではなくこの種子を播いてバレイショを生産する夢を持っています。種子からでもたくさん収穫できるバレイショを作るための雑種強勢の研究や、均一な種子を得るための自家和合性の研究を行っています。
もしこれが実現すれば世界のバレイショ生産体系が飛躍的に向上し、食糧問題に大きく貢献できると考えています。

バレイショ温室の様子
野生種と栽培種の比較
めしべ内の花粉管伸長の様子
バレイショの漿果と種子

現在取り組んでいる研究テーマ一覧

  • バレイショの雑種強勢の研究
  • 自家不和合性を阻害する遺伝子の研究
  • 細胞質雄性不稔性と稔性回復遺伝子の研究
  • バレイショの日長感応性や熟期に関する研究
  • グリコアルカロイドを合成しないバレイショづくり
  • 病気に強く、安定的に高デンプン含有量を示す系統づくり
  • 打撲黒変に関わる遺伝領域の研究
関連産業分野 農業, 食品, 自然科学分野
プロジェクト JST創発的研究支援事業「バレイショF1育種に向けた近交系の作出とヘテロシスの解明」
所属学会 日本育種学会, 日本作物学会, The Potato Association of America
学位 博士(農学)
居室のある建物 総合研究棟2号館
部屋番号 305号室
メールアドレス sanetomo atmark obihiro.ac.jp

メッセージ

十勝はバレイショの大産地です。恵まれた場所と良き仲間と一緒に研究できることに感謝しています。
バレイショは日本では野菜ですが、世界では主食の座にある重要な作物です。世界中の人にとって欠くことのできないバレイショの研究をぜひ一緒にしませんか?