寄生虫と聞くと長いニョロニョロした虫を連想する人が多いと思います。しかし、単細胞からなり顕微鏡でないと見えない寄生虫も存在し、それを原虫と言います。アフリカでの感染症として知られるマラリアも、原虫感染症です。これら原虫が感染すると人含めた様々な動物に病気を引き起こすことがありますが、感染により動物自体を操っていることが分かってきました。例えば、トキソプラズマという原虫が脳に寄生すると脳機能を変えてしまい、行動様式の変化や精神・神経疾患の発症リスクを上げることが報告されています。私たちは、原虫が持つ「宿主動物ハイジャック機構」に着目して研究を進め、新しい生命現象の発見を目指しています。
この文を書いた人 | 西川 義文 教授 |
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所属 | 原虫病研究センター/感染免疫部門グローバルアグロメディシン研究センター |