令和4年3月23日に畜産フィールド科学センターにおいて「酪農基礎技術研修」『うしがミルクを出す仕組みと搾乳』をリモートで開催しました。
酪農に係わる新たな人材を育成するため、就農予定または就農後間もない後継者等を対象に、酪農に関する基礎的な知識・技術の習得を図ることを目的としています。
今回は『うしがミルクを出す仕組みと搾乳』をテーマに、草場信之准教授が講師を務めました。北海道内をはじめ、関西方面からの参加もあり、45名が受講しました。
乳牛の乳房の構造から始まり、搾乳の原理や泌乳生理を理解して、できる限り乳牛にストレス与えないような搾乳方法等について詳しい説明がありました。
ミルキングユニットを装着するタイミング、ラグタイムの考え方、プレディッピングと前搾りの手順、丁寧な乳頭清拭作業、ユニットアライメントの調整、ライナースリップや過搾乳が及ぼす悪影響、ユニット離脱のタイミング、ポストディッピングなど、それぞれの農場における搾乳作業手順が一定で合理的であることが必要なこと、また、搾乳技術の良し悪しは乳房炎の発生につながることを学びました。
受講者からは「搾乳のしかたを改めて見直すきっかけになった」、「乳房清拭の重要性を再認識した」、「ユニットアライメントの不整やライナースリップなどが乳房炎につながることがよくわかった」、「リモートでの研修で遠くまで出向かずに酪農の基礎技術を学べ、大変良かった」、「搾乳以外についても学びたい」等、多くの意見が寄せられました。