畜産フィールド科学センターにおいて、松井基純教授を講師に3月14日(月)に令和3年度 「生産獣医療技術研修:画像診断研修(繁殖管理コース)」、3月17日(木)に「ウシ雌生殖器の超音波画像診断のための基礎技術研修」、3月28日(月)に「ウシ受胎率改善を目指した技術レベル向上のための牛人工授精師技術研修」を開催しました。
酪農・肉牛の生産現場で活躍している人工授精師や獣医師の皆さんを対象に、繁殖管理の基礎知識から超音波画像診断の最新技術に至るまでを体系的に学習することで、確かな知識に裏付けられた高度な技術を習得し、それぞれの現場で牛の受胎率改善を担うリーダーの育成を目的として実施しています。
新型コロナウィルス感染症が収まらず、大学構内への立ち入り制限もあり、今年度もリモートによるWEBセミナーとして開催しました。道内外の人工授精師と獣医師など合わせて24名の参加がありました。
本年度はWEB配信による講義(繁殖生理、人工授精に関する基礎知識、繁殖管理に関する基本情報)と実技デモンストレーションの動画(卵巣および子宮の観察、発情診断、直腸検査、人工授精、超音波画像診断装置を用いた卵巣および子宮形態の観察と妊娠診断)を連携させながら研修を実施しました。
受講生からは、「基本的な内容を改めて再確認できた」、「繁殖生理についての理解がさらに深まった」、「エコーを使用したことがあまりなくハードルが高かったが、挑戦しようと思った」、「エコー画像の所見は参考になった」、「定時人工授精プログラムの適期の解説が、現場ですぐに応用可能な内容で良かった」、「普段の業務で疑問・不安に思っていたことをまとめて質問することができ、アドバイスももらえて良かった」等の感想が述べられ、充実した研修となりました。また、リモート開催に関しては「移動時間が不要で受講しやすかった」、「チャット機能を使い質問しやすかった」という意見がある一方で、「実際にエコーを動かしながら研修を受けたかった」等、対面での実習を望む声が多く聞かれました。
リモートで講義する松井基純教授
カラードップラーを用いた卵胞の血流評価