農家戸数や農業人口は減少傾向が続いています。一方で、1戸当たりの規模はどんどん大きくなっています。新しい技術を導入したり、経営内の組織を変更することで、どのような影響が生じるのかを分析しています。技術と経済性の両方からこうした課題に取り組み、今後の方向性を考えています。
農家戸数や農業人口は減少傾向が続いています。一方で、1戸当たりの規模はどんどん大きくなっています。新しい技術を導入したり、経営内の組織を変更することで、どのような影響が生じるのかを分析しています。技術と経済性の両方からこうした課題に取り組み、今後の方向性を考えています。
十勝の広大な畑作地帯で働く大型のトラクタや作業機はパワフルで魅力的です。しかし、農家数の減少にともない増加する耕地面積を少ない人材で栽培するには、かしこく動く機械とそれを管理するシステムが不可欠です。最新のテクノロジーを駆使した先進的農業と環境保全を両立させる未来のスマートシステムを開発していきます。
乳生産における最大の危害とは、牛乳に病原微生物や抗菌性物質などの異物が混入することです。病原微生物の感染によっておこる乳房炎は、これらの異物混入のリスクを格段に高めます。私達は乳房炎原因菌の簡便で迅速で正確な同定手法の確立や、抗菌性物質の慎重な使用法、また、乳房炎をコントロールする効果的な手段の開発に取り組んでいます。
日本ではアズキはダイズに次ぐ2番目に重要な豆類で、その約60%は十勝地域で生産されています。私達はアズキの安定生産に必要な種々の農業形質について遺伝解析を実施しています。また、収穫ロスの軽減した機械化栽培体系の確立を目指した草型改良に関する研究や早生アズキ品種開発のための開花関連遺伝子の探索と選抜マーカーの開発も行っています。
高収量かつ環境負荷の少ない農業を実現するためには、土壌固有の養分や水分の保持力を把握し、適正な栽培管理をすることが大変重要です。私達は地質学的な知見を考慮しながら、その土地の成り立ちを解明し、地域ごとの土壌の物理性、化学性の状態を明らかにし、その地域で利用できる作物栽培システムの構築を目指しています。
家畜のふん尿や生ゴミは作物育成に有効な有機肥料になります。しかし、不適切に管理すると逆に環境汚染の要因となってしまいます。そこで、適切なふん尿資源化と持続可能な循環システムを開発し、技能や技術を根付かせることも視野に入れた「環境と人にやさしい酪農体系」を構築したいと考えています。
北海道でトラクタが導入されて約60年が経過し、農業機械の発達によって十勝の農業は我が国をリードする最先端の大規模農業に発展してきました。しかし、急速な少子高齢化による労働力不足は深刻で、大規模農業を維持、発展させるには無人トラクターのようなロボット技術を導入していくが一つの解決策だと考えています。
農業経営は天候や災害、作物や家畜の病気といった自然環境のリスク、政策変更や価格変動、経営者の健康リスクなど様々なリスクに対処する“リスクマネージメント”の必要があります。私達は今の畜産業の経営に合った共済制度や保険制度の見直しを海外の事例などと比較しながら研究しています。