原虫病、とくにトリパノソーマ原虫を追って世界各地を調査してきました。得られた情報や原虫を使って、いまだにワクチンや安全な治療薬のないトリパノソーマ症をいかにして封じ込めるか、新たな診断法や治療薬、ワクチンが開発できないか、研究しています。
原虫病、とくにトリパノソーマ原虫を追って世界各地を調査してきました。得られた情報や原虫を使って、いまだにワクチンや安全な治療薬のないトリパノソーマ症をいかにして封じ込めるか、新たな診断法や治療薬、ワクチンが開発できないか、研究しています。
鶏は飼料効率が高いことから、世界的に飼育羽数が増加し、鶏肉生産量は近年豚肉を抜いて一位となりました。そんな鶏肉を汚染し、それを食べた人に食中毒を起こすのがカンピロバクターやサルモネラです。鶏肉・鶏卵生産の最も上流にある養鶏場において鶏群がこれらの菌を健康なまま保有していることに着目し、鶏群の食中毒菌フリーを目指した調査・研究を行っています。
本学の動物・食品検査診断センターは、食品衛生検査の分野で国内唯一の大学内国際規格(ISO/IEC 17025認定)を取得しています。私達はこの検査精度の高い検査室を利用し、農畜産物の安全性をアピールすることで、国産食品の国際競争力強化に貢献したいと考えています。
人口減少に伴う土地の放棄や温暖化対策のためのエネルギー開発など新たな局面を迎える日本では、これまでと異なった土地利用戦略が求められています。私達は、人の生活の中で如何に自然環境を活用しつつ保全するのかを検討し、生物多様性に配慮した土地利用戦略や人の生業を活かした新たな保全戦略の研究開発を行っています。
2001年に施行された「情報公開法」によって、日本政府内部の文書が閲覧可能になり、それまで分からなかった省庁内部の動きを把握することが可能になり、政策過程が明らかになってきました。私の専門は、外交史料分析で、特に1960年代の日本とキューバの関係を物語る「砂糖外交」を研究しています。
ヨーグルトなどの乳酸発酵食品やバター、チーズなどの発祥や伝播する歴史を追っていくと、そこには大陸に広がっていく人と家畜の暮らし方や食文化の系統が見えてきます。それほど人類と乳文化の関係は深いのです。さらに乳に依存していなかった日本で乳文化がどのように伝搬し、日本食と融合してきたのか研究を進めています。
日々の食べ物が私達の口に入るまでにどのような環境負荷をかけているでしょうか。例えば、生産段階での動物の排泄物、加工段階での廃棄物、輸送や貯蔵に使うエネルギーなどがあげられます。また動物へのストレスの負荷、美しい農村景観の維持など、SDGsの解決に農畜産業は貢献できることがあり、私達は意識と経営の両面からこの課題に取り組んでいます。
動物・人への伝播可能な人獣共通感染症は、裕福な国では根絶されていますが、貧困層を抱えた地域や国では未だ防げていません。このことは巡り巡って世界経済にも公衆衛生上も大きな影響があり、WHOは特に13種類の人獣共通感染症(NZD)を指定し対策の強化に乗り出しています。私達は医療の処方の如く経済学と獣医学をまたぐ経済疫学からの処方箋を研究しています。