スタッフ

春日 純

准教授

研究テーマ

樹木をはじめとする植物の冬季の低温・凍結環境下での生存メカニズムの解明

所属・担当

グローバルアグロメディシン研究センター 農畜産学研究部門

研究域 環境農学研究部門 植物生産科学分野 植物生産科学系

学部(主な担当ユニット)

植物生産科学ユニット

大学院(主な担当専攻・コース)

畜産科学専攻 植物生産科学コース

研究分野 植物生理学, 植物生理生態学
キーワード 樹木, シラカンバ, ブドウ, ジャガイモ, ストレス, 温度, 水, 凍結, 馴化, オミクス解析, タンパク質, 組織培養

研究紹介

十勝地方の主要作物であるバレイショの栽培や北海道のような寒冷な環境で生育する植物の凍結耐性など、「北海道」・「帯広」という地域とつながりの深いトピックスについて、植物生理学的な立場から研究を行っています。特に、寒冷地の樹木の耐寒性研究に力を入れており、-30℃でも細胞内の水分を凍らせずに液体で維持できる木部柔細胞という細胞の過冷却機構については、細胞内に水の過冷却を促進する成分が存在することを明らかにするなど、新しい知見を発信してきました。近年は、十勝でも生産が増えているワイン用ブドウの耐寒性研究にも取り組んでいます。一般にブドウは冬芽が最も凍害を受けやすいと言われます。ブドウの冬芽も氷点下温度で過冷却をしますが、そのメカニズムはほとんど解明されていません。基礎研究を通して、地域の作物栽培に貢献していければと考えています。

厳冬期にシラカンバの枝の採取をする学生

現在取り組んでいる研究テーマ一覧

  • 醸造用ブドウの冬芽の凍結適応メカニズムについての研究
  • 北方樹木の脱馴化機構についての研究
  • ジャガイモの栽培種と耐霜性野生種を用いた比較プロテオーム解析
関連産業分野 育種, 栽培技術
所属学会 日本植物生理学会, 低温生物工学会, 日本生物環境工学会
学位 博士(農学)
居室のある建物 総合研究棟1号館
メールアドレス jkasuga atmark obihiro.ac.jp

卒業研究として指導可能なテーマ

  • 栽培植物の環境ストレス耐性機構の解明

メッセージ

植物の凍結適応の研究を行っていたため、大学入学以降寒い地域を渡り歩いていましたが、1年だけ他の研究を行うために四国に移り、また北海道へ帰ってきました。博士号取得後は、ポスドクとしての契約の関係で研究室を移ることが多く、畜大に来るまでの7年間で国内外合わせて4つの研究室に所属しました。あまり短い期間で職場が変わるのは良いことばかりではありませんが、研究手法の習得をはじめとしてさまざまな経験をすることができたことは、現在の自己形成にとって、とても意味のあることだったと感じています。

大学生・大学院生の期間は人生の中で比較的自由に動ける時間です。短い期間ですが、いろいろなところに出かけて、多くの人と話をし、その後の人生に生かせる経験をしてもらいたいと思っています。