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令和5年度「生産獣医療技術研修 画像診断研修(繁殖管理コース)」を開催しました

2月26日(月),帯広畜産大学畜産フィールド科学センターにおいて,獣医学研究部門の松井基純教授と羽田真悟准教授を講師に「生産獣医療技術研修 画像診断研修(繁殖管理コース)」を開催しました。

この研修は,産業動物医療現場における超音波画像診断装置を用いた牛の繁殖管理のための基礎技術を体系的に学習し,獣医師の日々の診療技術の向上への貢献を目的として2017年から開催しているものです。

新型コロナウイルス感染症の影響もあり,4年ぶりの対面研修には,道内の農業共済組合から7名,兵庫県農業共済組合からも2名の獣医師が受講しました。

松井教授からは超音波画像診断のための基礎知識から始まり,繁殖管理のための解剖学,卵巣生理,妊娠生理に関する基礎知識,卵巣および子宮形態の観察と妊娠診断,雌雄判別等についての講義がありました。続いて羽田准教授からは,模型を用いて超音波画像診断装置のプローブの当て方について説明がありました。午後は実際に畜産フィールド科学センターの牛を使い,超音波画像診断の実技について研修を実施しました。

松井教授による講義

プローブの当て方について説明する羽田准教授

超音波画像診断の実技

画像の読み取り方について説明

受講者から寄せられた感想の一部を紹介します。
・卵巣生理学の知識やエコー技術が今後の繁殖治療(検診)に役立つと思った。
・実習では時間をかけて1頭の牛の所見に向き合うことができた。
・自分がつまづいている点や疑問に思っている点をいくつか解消できた。
・卵巣所見における黄体の大きさや卵胞の大きさ,壁の厚さなどから繁殖サイクルを理解して,それによっ   
 て処置を合わせる点が参考になりました。
・カラードプラーについて詳しく研修して頂いたのが初めてのことで,今後特にETについて相談を受けた
 時に役立ちそうだと思いました。

 

今後,それぞれの地域の臨床現場で活躍されることが期待されます。