令和8年4月
帯広畜産大学のミッションは「知の創造と実践によって実学の学風を発展させ、『食を支え、くらしを守る』人材の育成を通じて、地域及び国際社会に貢献すること」です。
畜産フィールド科学センターは帯広畜産大学のミッション達成のために教育・研究・地域活動の基盤となる「現場」を提供します。約130頭の乳牛と肉牛を飼養し、100haの圃場で粗飼料を生産する国内の大学において屈指の規模を誇る附属農場であります。また馬介在活動室家畜と植物防疫研究室という特別な機能を持つ部門を有しています。それぞれの特色を生かしながら、大学の機能を支えています。
教育においては、実習やサークル活動を通して、農学を学ぶうえで欠かすことのできない「実学の場」となっています。研究活動においては、多くの家畜と大規模な圃場を活用し、フィールドレベルでの実証研究を行う環境を提供しています。また、地域の学校や幼稚園・保育園と連携し、次世代を担う子どもたちに農業・畜産に触れる機会を提供するとともに、農業団体や関係機関との交流を通じて、地域や産業の発展にも貢献しています。
世界的には、気候変動や人口増加に伴う食料供給の問題、国際情勢の変化による資源供給の不安定化など、食と農を取り巻く課題が複雑化しています。国内においては、農業の担い手不足や高齢化・少子化などにより、生産・消費の両面で大きな変化が生じています。また食品安全やアニマルウエルフェアなどの社会的要求事項に対する認識も必要となっています。私たちは、農業・畜産に携わるステークホルダーの一員として、多くの課題に真摯に向き合い、その解決に取り組んでいかなければなりません。
そのような状況の中で、畜産フィールド科学センターは文字どおり「フィールド」として機能することで、実践力と課題解決能力を備えた人材の育成に貢献するとともに、現場に根ざした教育・研究を推進してまいります。また、地域や関係機関との連携を深め、それぞれを結ぶネットワークの拠点としての役割も果たしていきたいと考えています。
2023年度には、乳牛の安楽性に配慮したフリーバーン牛舎が稼働しました。また、新たな講義棟・管理棟の整備により、教育・研究環境も一層充実しました。これらの施設を最大限に活用し、今後も帯広畜産大学の教育・研究・地域活動を支える役割をさらに高めてまいります。
畜産フィールド科学センター長
田中 秀一