11 月28 日(木)に、第2 回畜大シンポジウムを開催しました。
本シンポジウムは、帯広畜産大学が主催し、今年6 月に設立された「ミルク&チーズコンソーシアム」の活動を広く知っていただくことを目的としています。また、日本の酪農・乳業を持続可能な産業として未来につなげるための議論の場として、多くの皆さまにご参加いただきました。
シンポジウムは、帯広畜産大学の講堂で開催され、オンライン配信も行われました。参加者は、学内外からの研究者、学生、業界関係者など多岐にわたり、計227 名(会場94 名とオンライン133 名)が参加しました。
第1部:シンポジウム
ミルク&チーズコンソーシアムの目的・概要:
帯広畜産大学 人間科学研究部門 平田昌弘 教授が、コンソーシアムの設立背景と今後の活動計画について説明しました。日常生活において乳製品を今よりも身近なものとしたい等の思いからコンソーシアムを設立し、本年10 月に参画団体・企業と協力して社会人向けのチーズ製造学短期講習会を開催したことを報告しました。これからはさらに人材育成、乳文化形成、研究開発、技術提供の活動に取り組むと発表しました。
基調講演:
「歴史から紐解くわが国酪農の基本構造と未来展望」と題し、ミルク1 万年の会 代表世話人 前田浩史氏が、日本の酪農の始まりから現在の乳業の産業構造の成り立ちまで分かりやすく講演し、日本の持続可能な酪農のための展望について講演しました。
パネルディスカッション:
「日本の酪農の未来のために僕らができること」をテーマに、業界の専門家たちが活発な議論を交わしました。座長は株式会社白糠酪恵舎 代表取締役 井ノ口和良氏が務め、パネリストには前田浩史氏、水野礼氏(森永乳業株式会社)、竹下耕介氏(有限会社竹下牧場)、大和田百合香氏(株式会社久田サロンドテチーズ王国本店)、寺尾智也氏(株式会社広内エゾリスの谷チーズ社)、平田昌弘教授が参加しました。パネリストそれぞれが酪農家、生産者、消費者の共通価値の創出の取り組み例等を紹介し、未来への提言を発表しました。
第2部: 情報交換会
シンポジウム終了後には、かしわプラザコミュニケーションホールにて情報交換会が開催されました。参加者同士が自由に意見交換を行い、新たなネットワークを築く場となりました。
参加者の声
参加者からは、「日本の酪農産業を持続継続させるためにも大変素晴らしい取り組みだと思いました。活動を通じて北海道からさらに日本中の酪農産業の発展を期待しております」「酪農家、生産者、消費者のすべてが納得し、より良いチーズを作れることを期待しています」「日本で初めての取り組み(乳業大手とチーズ工房がタッグ)に期待しています」などの声が寄せられました。また、オンライン参加者からも「今回のシンポジウムのように、オンラインでの開催を今後も定期的にしてくださると、参加がしやすいので助かります」との評価をいただきました。
今後の展望
今回のシンポジウムを通じて得られた知見や意見を基に、ミルク&チーズコンソーシアムはさらに活動を進めてまいります。今後も、酪農・乳業の持続可能な発展に向けた取り組みを続け、次回のシンポジウム開催に向けて準備を進めていきます。
お問い合わせ
シンポジウムに関するご質問やご意見がございましたら、以下の連絡先までお問い合わせください。
帯広畜産大学 産学連携センター 産学連携推進室
TEL: 0155-49-5771|E-mail: crcenter@obihiro.ac.jp