9月6日(金)に、令和6年度 帯広畜産大学 産学官金連携交流会 “大人のオープンキャンパス”を開催しました。
今回は、企業等集積プラットフォーム会員の皆さまからの関心の高い「気候変動と十勝の農作物」をテーマに、気候変動対策に焦点を当てて開催しました。とかち財団の共催と、帯広市の後援を受け、第1部の研究室訪問には29名、第2部の講演会には計159名(会場100名とオンライン59名)の皆様に、ご参加いただきました。
第1部
第1部の研究室訪問では、企業等集積プラットフォームの会員の希望者を対象に、グループごとの学内研究室訪問を実施しました。
①春日研究室
②共同利用設備ステーション(得字ステーション長)
③川島研究室+畜産フィールド科学センター
第2部
第2部の講演会では、5名の方にご講演いただきました。
基調講演: 「北海道における気候変動の状況と今後の農作物生産」 下田 星児氏(農研機構 北海道農業研究センター) 気候変動が農作物の生育や収量に影響していること、十勝の農作物や農作業をプラスに導く事例や、温室効果ガスに着目した新たな研究のお話などを紹介いただきました。 |
大学講演1: 「スペルト小麦の硬い殻皮を持つ病気や雨に強い品種の開発」 大西 一光 教授(環境農学研究部門) 気候変動で世界的に小麦の生産が不安定化していることにふれて、環境に対する適応性が高いスペルト小麦から「ちくだい1号」を育種した経緯や、北海道で昨年から栽培を始めたことについてもお話いただきました。 |
大学講演2: 「これからの北海道で何を育てていけるか ~気象変動化における新規作物導入の可能性~」 秋本 正博 准教授(環境農学研究部門) 現在十勝で栽培できるものにはどんな作物があるのか、ソルガムや落花生など複数の導入事例のお話のあと、『気候変動をきっかけに新しいことに取り組んでいきましょう、興味を持たれた方は積極的に声を掛けてください』と締めくくりました。 |
新任教員紹介:
獣医学研究部門の山田 学教授からは、「家畜伝染病に関するこれまでの取組みと最近のトピック」と題して、世界的な家畜疾病のお話と、原因不明の家畜疾病などのご相談に応じます、と自己紹介がありました。
環境農学研究部門の中林一美准教授からは、「作物・雑草種子の眠りと目覚めのコントロール」と題して、種子の発芽に影響を与えるガスプラズマテクノロジーについてお話がありました。
(写真左:獣医学研究部門 山田 学 教授 | 写真右:環境農学研究部門 中林一美 准教授)
第3部:情報交換会
第3部の情報交換会は、今年も構内にある畜大生協前で行いました。講演会に参加された皆様の活発な意見交換が行われ、盛会のうちに終了しました。
アンケートには、「大変良い交流ができました」、「初めて参加させていただきましたが、大変有意義な交流会でした」、「馬鈴薯など、今後の一次産業課題について継続配信してほしい」、「新牛舎のラボツアーと川島先生の研究紹介が大変興味深かった」など、たくさんのご意見とご要望をいただきました。情報収集・意見交換の場として、次回のご参加もお待ちしております。
※今回のイベントの概要はこちら。
※オンライン参加の皆さまへ(お詫び)
第2部の講演会の途中で音声が乱れる不具合がありましたことをお詫びいたします。