スタッフ

浅利 裕伸

准教授

研究テーマ

野生動物の生態の解明および人との軋轢解消のための対策について

My Dream

野生動物の生き方を知り、うまく付き合う

所属・担当

研究域 環境農学研究部門 環境生態学分野 環境生態学系

高度人材共創センター 副センター長

高度人材共創センター 農畜産分野推進室長

学部(主な担当ユニット)

環境生態学ユニット

大学院(主な担当専攻・コース)

畜産科学専攻 環境生態学コース

研究分野 動物生態学, 野生動物管理学, ロードエコロジー, アーバンエコロジー
キーワード 樹上性哺乳類, 小型哺乳類, アライグマ, 巣箱, 獣害対策, 都市緑地, 生息地分断化, コリドー, ロードキル, 交通インフラ

研究紹介

日本の陸生哺乳類のほとんどは森林性ですが、それらの生息地は道路建設や宅地開発、農地拡大などによって縮小・分断化が大きな問題となっています。個体群の交流が妨げられることや移動する際に車両と衝突するロードキルの発生があるため、動物の移動能力などの基礎生態を調べるとともに、効果的な対策の検討・効果検証を行なっています(写真1)。また、食害や病気の感染といった観点から農畜産業に影響を与えるアライグマなどを対象として、生態を調査し、その結果を活用することによって被害軽減・防止を目指しています。

写真1. 大学周辺にも生息している樹上性哺乳類のタイリクモモンガ

現在取り組んでいる研究テーマ一覧

  • 都市緑地における哺乳類の生態に関する研究
  • 農村地域における哺乳類の生態に関する研究
  • ロードキル(動物の交通事故)や生息地の分断化に関する研究
  • 獣害に関する研究
所属学会 日本生態学会, 日本哺乳類学会, 環境アセスメント学会, 「野生生物と社会」学会
Editor 日本哺乳類学会学術誌(哺乳類科学):2018年-2020年
Editorial Board
  • 日本哺乳類学会学術誌(哺乳類科学):2014年-現在
  • 「野生生物と社会」学会学術誌(野生生物と社会):2020年-現在
学位 博士(農学)
居室のある建物 総合研究棟2号館
メールアドレス asari atmark obihiro.ac.jp

卒業研究として指導可能なテーマ

  • 樹上生哺乳類の生態に関する研究
  • 都市緑地の哺乳類の生態・保全に関する研究
  • ロードキルの原因解明・対策に関する研究
  • 獣害の原因解明・対策に関する研究

メッセージ

人が生きていくためには自然環境が不可欠ですが、その中で暮らしている野生動物は多くの問題を抱えています。開発や環境の変化によって生息地が減少し、絶滅の恐れがあるものがいる一方で、個体数増加や分布域拡大によって農林畜産業に被害を出しているものなど、野生動物と人との多様な軋轢が生じています。これを解消していくためには、野生動物の生態を知り、対象種の特性を踏まえたうえで対策を練る必要があります。しかし、野生動物の生態はすべての個体で同じわけでなく、地域によっても異なってきます。すべてを明らかにすることは難しいですが、少しずつ明らかになっていくことや研究結果を対策に還元できるという喜びを持てると思います。また、研究を一人で行なうことはとても大変です。周りの人と協力する研究活動を通じて、人とのコミュニケーション、説明力、判断力などを養ってもらえればと思います。