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フードバレーとかち人材育成事業 特別講習「農業関連セミナー2弾」を開催しました

フードバレーとかち人材育成事業の取り組みの一環として,農畜産業に関わる最新の話題を提供し,関係者の意識向上を目的とした特別講習「農業関連セミナー第2弾」を,全2回にわたり開催しました。

11月20日(水)は,「北海道内の事故事例から見た『本当に効果がある』農作業安全対策」と題して,国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 農業機械研究部門システム安全工学研究領域予防安全システムグループ長 積 栄氏を講師に,21名が受講しました。

始めに,全国的に農作業事故死亡者数が交通事故死亡者数よりも多いことを紹介し,事故が個人経営及び地域営農へ与える負の影響について説明しました。そのうえで,これからの農業経営は安全と一体で考える必要があり,安全対策を他人事として捉えるべきではないと強調しました。
続いて,多数の農作業事故事例について,原因と改善点を交えて紹介しました。
最後に「経営を支えるノウハウとして,地域や仲間と協力しながら良い営農を構築するために『安全』を重要な基盤に位置付けて欲しい。」と締めくくりました。


講師の積氏

セミナーの様子

12月4日(水)は,「北海道物流の現状と課題について」と題して,2名の講師に講義いただき,11名が受講しました。

最初に,北海道通運業連合会専任理事 河野敏幸氏が,地域社会と物流がどのように繋がっているのか,また貨物を運ぶための方法や手段(輸送モード)について詳しく説明しました。その後,トラック輸送・船舶輸送・鉄道輸送それぞれの課題を挙げるとともに,物流の2024年問題についても触れました。そして,「物流問題の解決には様々な業界や行政と連携のもと,官民一体となってこの課題を身近な問題として捉え対策を講じる必要がある。」と述べました。

続いて,ホクレン農業協同組合連合会管理本部物流部物流三課課長 岡田拓也氏が,北海道農畜産物の物流の現状と道外への長距離移動や地方部のドライバー不足といった課題について説明しました。
また,現状や課題を踏まえた「持続可能な物流体制の構築」に向けた取り組み事例について紹介し,「物流の問題に取り組むためには,多様な物流の現状と課題を正確に理解し,多角的な視点で解決策を導き出すことが重要。受講者の皆様で今後物流問題に携わる際には,本日の講義を思い出して役立ててほしい。」と呼び掛けました。


講師の河野氏


講師の岡田氏