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フードバレーとかち人材育成事業 農業生産者コース「GAPセミナー」を開催しました

フードバレーとかち人材育成事業の取組の一環として1月20日(月)~26日(日)にかけて,農業生産者コース「GAPセミナー」を全3回開催しました。第1回と第3回は,本学で実施する「農畜産プロフェッショナル経営人材育成プログラム」の受講者も参加しました。

1月20日(月)に実施した第1回目は,一般社団法人日本GAP協会理事で株式会社AGIC 代表取締役 田上隆多氏にGAP概論について講義いただき,16名が受講しました。
セミナーでは,GAPの意義をはじめ,農場保証のための認証制度や具体的な実践手法等について幅広く解説されました。また,GAPを実践するにあたっての入口でもあり,環境・食品・健康等の安全を確保するために必要なリスク評価や,リスクコントロール等についても,演習を通じて学びました。


田上代表


セミナーの様子

1月24日(金)に実施した第2回目は,総合的病害虫管理(IPM)をテーマに,5名が受講しました。
最初に,本学のグローバルアグロメディシン研究センター 相内大吾准教授から,農薬の必要性と問題点を含むIPMの基礎から実践例について説明があり,「日本でIPMを更に普及させるためには,大学・生産者・試験場・企業等を巻き込んでIPM体系を作る必要がある。」と述べられました。
次に,ヨカトコ 宮﨑健太氏が農薬の正しい知識と使い方を解説し,「農薬を正しく使用して責任を持った農業生産を行い,10年先も選ばれる農場・産地を目指そう。」と呼び掛けました。
続いて,北海道立総合研究機構 十勝農業試験場 研究部生産技術グループ 丸山麻理弥研究主任が,てんさいややまいも等の十勝での実証試験の結果を踏まえたIPMの事例を解説しました。
最後に,クロップマネジメントラボ 山中聡代表が,総合防除の基本として耕種的防除及び物理的防除の技術に加え,IPM防除体系の普及に関するポイントを紹介しました。

(左から)相内准教授,宮﨑氏
(左から)丸山主任,山中代表

1月25日(土)・26日(日)に実施した第3回目は,本学の畜産フィールド科学センター 藤倉雄司業務室長に農場HACCP7原則12手順に基づく構築手法について講義いただき,7名が受講しました。
初日は,HACCPの基本概念やGAPとの関連性,導入手順で重要な危害要因について説明しました。次に,畜産と畑作チームに分かれ,HACCP導入時に必要となる生産工程フローダイアグラムや危害要因リスト等を作成しました。
2日目は,前日に作成した危害要因リストを基に,危害管理についてディスカッションし,危害要因の分析や回避方法について学びました。最後に理解度試験が実施され,HACCP7原則12手順について理解が深まったことを確認しました。


藤倉業務室長


グループワークの様子