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フードバレーとかち人材育成事業 農業生産者コース「GAPセミナー 総合的病害虫管理(IPM)」を開催しました

1月23日(金)にフードバレーとかち人材育成事業の取り組みの一環として,農業生産者コース「GAPセミナー 総合的病害虫管理(IPM)」を開催し,4名の講師にご講義いただき,対面とオンライン合わせて7名が受講しました。

最初に,本学のグローバルアグロメディシン研究センター 相内大吾准教授から,農薬の必要性と問題点を交えたIPMの概要から具体的な実践例についての説明がありました。また,政府が2050年を見据えて進める「みどりの食料システム戦略」において,化学農薬使用量(リスク換算)50%低減が掲げられていることが紹介され,「有機農業ではIPMの概念が必須である。」と述べられました。

次に,ヨカトコ 宮﨑健太氏が農薬の正しい知識と使い方について解説し,「農薬を正しく使うことはSDGsの取り組みにつながる。農業従事者には,農産物を作る責任と農薬を使う責任を今一度考えてほしい。」と呼び掛けました。

続いて,北海道立総合研究機構 中央農業試験場 病虫部予察診断グループ 野津あゆみ主査が,IPMの基礎としての植物病害の仕組みについて解説されました。植物が病気になる背景や病原体の特徴を踏まえたうえで「病気の仕組みに応じて複数の防除手段を組み合わせるIPMの考え方が重要である。」と強調されました。

最後に,北海道立総合研究機構 十勝農業試験場 研究部生産技術グループ 東岱孝司主査が,IPMの最新事例としてテンサイ褐斑病やコムギなまぐさ黒穂病におけるIPM手法,さらにブロッコリー根こぶ病に対する圃場診断や対策支援マニュアルを活用した管理方法を紹介されました。「病害の特性に応じて多様な手法を組み合わせるIPMの実践が,持続的な病害管理に不可欠である。」と講義を締めくくられました。

今回のセミナーを通じて,参加者はIPMの基礎から最新の実践事例までを体系的に学び,今後の病害管理への理解を一層深めました。

(左から)相内准教授,宮﨑氏,野津主査,東岱主査