原虫病、とくにトリパノソーマ原虫を追って世界各地を調査してきました。得られた情報や原虫を使って、いまだにワクチンや安全な治療薬のないトリパノソーマ症をいかにして封じ込めるか、新たな診断法や治療薬、ワクチンが開発できないか、研究しています。
原虫病、とくにトリパノソーマ原虫を追って世界各地を調査してきました。得られた情報や原虫を使って、いまだにワクチンや安全な治療薬のないトリパノソーマ症をいかにして封じ込めるか、新たな診断法や治療薬、ワクチンが開発できないか、研究しています。
植物や動物の病気の多くは、昆虫を介して伝搬されます。これまで、このような媒介性害虫を防除することで動植物の病気を抑制してきましたが、殺虫剤抵抗性の発達により媒介性害虫の防除が困難になりつつあります。私たちは、生物防除や生物学的栄養強化などの方法を用いて、病原体を運べない昆虫や環境を作り出せないか研究を進めています。このように応用昆虫学の視点から「食」や「命」を守ることに貢献することを目指しています。
家畜やヒトに病気を媒介する蚊、アブ、マダニ等の吸血害虫の生態をはじめ、昆虫等の分類・生活史や、環境と昆虫相(環境の変化が昆虫群集にどのような影響を及ぼすのか)に関する研究を行っています。研究室には昆虫標本約20万点を収蔵しており、標本を活用した分類学・比較形態学の研究も行えます。
急速な気候変動や人の移動の増加は、害虫の増加や花粉媒介昆虫の減少を引き起こし、作物の生産量を減らしてしまいます。問題をとなる昆虫の個体数を適正に維持するには、農業生態系においてこうした昆虫が他の生物とどのように関係するのかを知る必要があります。私達は昆虫の生態の解明で、食糧生産や生物多様性維持といった世界的な課題の解決に取り組んでいます。