1月21日(火),帯広畜産大学にて「人への伝え方~野生生物問題にあるリスクとコミュニケーション~」を開催しました。
本講習会は「野生生物保全管理技術養成事業」の一環として,野生生物対策をテーマに「人に伝える」重要性とその事例について学び,協働による野生生物と人との軋轢の軽減,解消を推進することを目的に北海道大学大学院教育推進機構オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP) 特任講師 池田 貴子 氏を講師にお招きし,16名が受講しました。
受講生は始めに,座学で獣害問題におけるリスクコミュニケーションの方法について学びました。
アーバンフォックスなどの獣害問題の現状について確認し,獣害問題をゼロにすることの難しさを前提とした上で,市民に獣害問題の当事者意識を持ってもらうための事例として,獣害問題について考える第一歩として取り掛かりやすい絵本・動画等の教材や,開催しているワークショップの紹介を行いました。
次に,エキノコックスになりきって繁栄を目指すボードゲーム「ECHINO!」を用いたワークショップを行いました。受講生はゲームを通してエキノコックスについての基礎知識を身に着けつつ,受講生同士でディスカッションを行いながらエキノコックス感染予防対策やキツネとの共生,その伝え方について実践的に学びを深めました。
受講生からは「ゲームの中にディスカッションを促すしくみもあり,メンバーで意見交換できたのが良かった。」「相手に自分ごととして考えてもらうためにどうしたらよいのか,参考になりました。」などの感想が寄せられました。
本学では次年度以降も,野生生物と人が共存し,持続可能で多様性のある社会を実現するための研修を継続していきます。
座学講義の様子
ボードゲーム「ECHINO!」の様子
講師の池田 貴子 氏