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ヴロツワフ環境生命科学大学 Artur Niedźwiedź教授の特別講義を開催

 11月19日(火)、産業動物臨床棟臨床講義室にてヴロツワフ環境生命科学大学のArtur Niedźwiedź教授による特別講義が行われました。なお、本講義は、畜産学研究科共通科目の獣医・農畜産学特別講義および獣医学専攻の獣医学特別演習Ⅱとして開講されました。

 Niedźwiedź教授は馬の内科学を専門とする獣医師であり、獣医・農畜産学特別講義では、国内では十分に認識されていない馬の喘息(ぜんそく)や非感染性の呼吸器疾患の実態調査、原因、病態、評価方法、内視鏡診断所見、血液バイオマーカー、細胞レベルの免疫機能の異常などに関する研究成果について講演されました。
 獣医学特別演習Ⅱでは、蹄葉炎などの疾病と関連のある馬メタボリック症候群や、高齢馬に多発する下垂体中葉機能不全症(PPID)に起因する内分泌疾患について、最新の知見と病態発生、治療方法、治療効果を発表されました。いずれの講演も、十勝地方で多く生産されるばんえい競走馬の資源となる重種馬にしばしば認められ、飼養管理上大きな問題となっているタイムリーな話題であったことから、講義を聴講した学生や教員にとって、たいへん意義のある情報となりました。

 なお、今回の来日は、Erasmus+プログラムを利用したもので、Niedźwiedź教授は11月18日~22日まで帯広に滞在されました。滞在中には、本講義のほか、帯広競馬場(ばんえい十勝)の見学、3つの研究室との研究打合せやディスカッションするとともに、本学動物医療センター産業動物診療科の馬診療への同行や、立位腹腔鏡手術の見学などに参加し、非常に有意義な滞在となりました。
 今後の共同研究の発展が期待されます。


特別講義の様子 1


    特別講義の様子 2