帯広畜産大学の畜産フィールド科学センターにおいて,獣医学研究部門松井基純教授および羽田真悟准教授を講師に人工授精師を対象とした「ウシ雌生殖器の超音波画像診断のための基礎技術研修」,獣医師を対象とした「生産獣医療技術研修 画像診断研修(繁殖管理コース)」を11月12日(火)及び13日(水)にそれぞれ開催しました。
両研修は,畜産の臨床現場において適切な超音波画像診断による精度の高い生殖器検査に基づいた繁殖管理を行うため,基礎技術を中心に繁殖生理と合わせて体系的に学習し,牛繁殖に関わる授精師及び獣医師の技術向上を図ることを目的としています。
「ウシ雌生殖器の超音波画像診断のための基礎技術研修」には道内各地から家畜人工授精師や農場の人工授精担当者など合わせて10名が参加し,「生産獣医療技術研修 画像診断研修(繁殖管理コース)」には道内外の農業共済組合から計6名の獣医師が参加しました。
研修は超音波画像診断の基礎知識から始まり,繁殖管理のための解剖学,卵巣生理,妊娠生理に関する基礎知識,卵巣および子宮形態の観察と妊娠診断等の講義の後,午後から畜産フィールド科学センターで飼育する乳牛を使い超音波画像診断装置の正しい操作方法や画像診断方法について実習を行いました。
座学講義の様子
プローブの当て方の練習
乳牛を用いた画像診断実習
カラードプラ―による血流観察
研修後のアンケートでは「エコーを使える研修が多くないので,じっくりエコーをあててどう動かしたらどう見えるのか理解するまで使えて、とても勉強になりました。」「座学で基礎的な部分やエコーの使い方,判断の仕方が分かり,その後実際にやってみたことで理解がしやすかったです。」「基本的な内容だけでなく,多くのデータや考え方を聞くことができ,大変勉強になりました。」などの意見が寄せられました。